極超音速ミサイルが通常戦力化する世界では、グリーンランドが北米存立のため死活的に重要になる
Hypersonic War: The US’s Real Challenge in Greenland and Munich Push
ロシア、極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」の発射実験に成功(2022年5月、北極海のバレンツ海で)Ministry of Defence of the Russi via Reuters Connect
<高速で低空を飛び軌道も変える極超音速ミサイルの時代は、弾道ミサイルの時代とは防衛のあり方が一変する>
2月13日の週末、世界最大の安全保障会議がドイツ南部ミュンヘンで開かれた(ミュンヘン安全保障会議)。欧州やカナダと米国の関係がここ数年で最も緊張するなかでの開催となった。
ドナルド・トランプ米大統領が先月、グリーンランドを武力で奪取する可能性に言及したことは、米国の伝統的な民主主義の同盟国に衝撃と怒りを広げた。

その後トランプは発言を撤回したものの、その言葉は長年にわたるNATOの防衛パートナーシップに対する欧州の信頼を大きく揺るがした。
しかし、この騒然とした政治的嵐の陰で、トランプのグリーンランド発言の背後にある本当の安全保障上の問題が見えにくくなっていると、専門家は本誌に語る。
それは重要でありながら、ほとんど議論されてこなかった課題だ。世界は今、ハイパーソニック(極超音速)兵器という新たな時代の到来に直面している。
極超音速ミサイルはロシアが既に実戦投入しているが、まだ限定的な使用に限られている。今後その量産と通常戦力化が進み、これまでの弾道ミサイル時代とは抑止や防衛のあり方が根本的に変わる。






