夫婦が壊れる理由...朝から「仕事に行かないで」と泣く36歳妻と、愛情が深い40歳夫の場合
妻が「死にたくなった」ときに、夫には何ができるか
対する義昭さんも、父親から母親へのDVがトラウマとして残っていたそうだ。そのため父親への拒否感が非常に強く、美香子さんに出会う前は「自分は結婚することもないだろう」と思っていた。人との関わりを好まない傾向にあるのも、父親への不信が関係しているらしい。
美香子さんへの愛情はとても深く、「どうにかしてあげたい」気持ちがある。人との関わりが希薄であるぶん、美香子さんへの関心が強くなっていることも認められたそうだ。
夫婦どちらもトラウマを背負っているわけだが、だからこそ義昭さんは美香子さんの状況が理解できている。そういう意味では、この夫婦に関してはそれが救いにもなっているともいえる。
だが問題は、美香子さんが死にたくなったときにどうするか、それを防ぐためには何ができるか、である。
この点について著者は、美香子さんの母親との関わりを減らすことが絶対的に必要だと断言している。完全に連絡を断つのが難しかったとしても、せめて必要最低限にするべきだと。
「でも、電話はかかってきますし、話を聞かないと怒りますから」という美香子さんに対しては、「忙しいから」と切ってしまうことを勧めている。断っていいし、親とはお互いに自立した大人同士の関係をつくることが大切だからだ。
母親は、最初は怒るだろうが、それは美香子さんがまだ従うと思っているからだ。「電話を切る」「出ない」「断る」を繰り返していれば、やがて「この子はもう言うことを聞いてくれない」と学び、慣れていくというわけである。





