最新記事
BOOKS

夫婦が壊れる理由...朝から「仕事に行かないで」と泣く36歳妻と、愛情が深い40歳夫の場合

2026年1月31日(土)09時10分
印南敦史 (作家、書評家)
壊れた夫婦

夫婦間のトラブル、原因は生育環境かもしれない(写真は本文と関係ありません) buritora-shutterstock

<「家族問題カウンセラー」が見た、壊れる夫婦の実像。それぞれの生育環境に原因があるものも少なくないという>

『夫婦はなぜ壊れるのか――カウンセリングの現場で見た絶望と変化』
本のタイトルがイメージさせるのは、絶望の淵に立つ夫婦の姿かもしれない。だが実際のところ、『夫婦はなぜ壊れるのか――カウンセリングの現場で見た絶望と変化』(山脇由貴子・著、幻冬舎新書)は、そうした描写を目的としたものではない。

ここに描かれているのは、なんらかの出来事が原因で危機的な状況に追い詰められた夫婦が、「家族問題カウンセラー」である著者のカウンセリングを通じて気づきを得、そこから再生への道筋を模索し始める姿だ。


 私は都内の児童相談所で19年間、心理の専門職として勤務していました。その間、虐待を受けて来た子どもたちの心の傷や、問題を起こしがちな少年少女を目の当たりにし、気づいたことがあります。それは、子どもは自ら勝手に問題を起こしたりしない。その原因は必ずといっていいほど、家庭、そして親にあるということです。(「はじめに」より)

夫婦間のトラブルには関係なさそうに思えるが、読み進めていくと、決してそうとも言い切れないことが分かる。夫や妻の生育環境は、現在の生活にも影響を与えているようなのだ。

例えば印象的だったのは、突然「死にたい」と言い出す妻と、その不安定さを心配する夫のケースだ。まず著者のクリニックを夫の義昭さん(40歳)が訪れ、妻の美香子さん(36歳)に関する悩みを打ち明けたところからスタートする。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

カナダ中銀、金利据え置き 原油高受けたインフレ圧力

ワールド

トランプ氏訪中、中国が延期で合意 早期に再調整=米

ワールド

高市首相が米国へ出発、「我が国の立場踏まえしっかり

ビジネス

米2月PPI、前月比+0.7%に加速 サービスが押
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 4
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 5
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 6
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 7
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 8
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中