中国、台湾侵攻時のスターリンク妨害を想定した「電子戦」をシミュレーション
China Testing Ways To Knock Out Musk’s Starlink in Future US War
上空を通過するスターリンクの衛星(2024年11月1日、ポーランド南部) Jakub Porzycki via Reuters Connect
<スターリンクを安全保障上の脅威とみなす中国の研究チームが、台湾全域で通信を遮断するために考えた大胆な手段>
中国の研究者たちが、台湾侵攻の際、台湾軍がスペースXの衛星通信ネットワーク「スターリンク」と通信できないようにする電子戦の方法を探っている。
研究チームは、中国東部のある地点を舞台に、高高度ジャマー(妨害装置)を使ったシミュレーションを実施。台湾と同程度の広さの地域でスターリンクを妨害するには、約1000機の無人機が必要になるという結果が出た。
スターリンクは、地球低軌道に数千基の衛星を展開する世界最大の衛星インターネット網で、ロシアによるウクライナ全面侵攻初期、ウクライナ軍の部隊が通信を維持する手段として使い、戦時下での有効性が証明された。
中国政府は以前から、スターリンクを国家安全保障上の脅威と見なしており、台湾への軍事的圧力を強めるなかで、通常戦力に加えて高度な電子戦・サイバー戦への投資も強化している。中国は、台湾を自国の領土と主張し、必要なら武力による統一も辞さないとしている。






