最新記事
日本社会

小学校低学年ほど暴力増加「登校した瞬間、友だちに殴りかかる」...大人が知らない校内暴力の今

2025年11月13日(木)09時00分
石井光太(ノンフィクション作家)

小2のクラスに5、6人の「かまってチャン」

「今の子どもを見ていると、30年前と比べて精神年齢が1~2歳幼くなりました。自分の感情をコントロールするとか、相手と話し合って問題を解決するといった能力が弱くなっているのです。それでいて"かまってチャン"が多くて、自分の思い通りにならないと気が済まない。そのため、3、4歳の子が驚くほど些細なことでいきなり相手を叩いたりするような幼稚な行動が増えているのです」

この先生が担当する小2のクラスには、こうした子が5、6人いるそうだ。彼らは授業中でも先生の気を引くために、奇声を上げてみたり、まとわりついたり、膝に乗ってきたりするという。

ある日の体育の授業で、1人の児童が先生のわきをくすぐってきた。先生はその子の手を払い、「今は授業中だぞ。けじめをつけなさい」と注意した。周りの子たちが「そうだ、そうだ」と同調した。すると、その子は大泣きしながら、周りの子たちに殴りかかり、止めに入った先生にまで暴力を振るったという。

小学2年とはいえ、あまりに幼稚な行動だ。どうしてこんなことが起こるのか。先生はつづける。

「昔は幼い頃から公園などで年上や年下の子たちと遊んでいる中で自然と対人スキルを磨くことができました。規範を学び、その場の空気を読み、それに合わせて行動できるようになっていった。しかし、今の子は雑多な人間関係に身を置くことが少なく、代わりに家でゲームや動画視聴をする時間が増えています。そのため、適切な対人スキルが身につかないのです」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

透析・手術用の品目、「安定供給図る体制立ち上げた」

ワールド

トランプ氏、NATOへの関与に否定的発言 集団防衛

ワールド

北朝鮮が固体燃料エンジンの地上燃焼実験、金総書記が

ワールド

ウクライナ大統領がUAE・カタール訪問、防衛協力で
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 2
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度を決める重要な要素とは?
  • 3
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のSNS動画が拡散、動物園で一体何が?
  • 4
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 9
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 10
    ビートルズ解散後の波乱...「70年代のポール・マッカ…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中