日本人ルポライターが受けた、ウイグル「国家安全危害罪の疑い」取り調べの壮絶な実態
「もうどうにでもなれ」と自暴自棄に近い精神状態に
「サインしたら、すぐに別室で休ませてやる。サインしない限り、この取り調べは終わらない。早くしろ。サインしないんだったら、もっと面倒なことになるぞ」(161〜162ページより)
最後は「もうどうにでもなれ」と自暴自棄に近い精神状態になり、サインを書いたというが、調書の最後のページには「私は十分な食事と休息を与えられ、警察からは紳士的な扱いを受けました。この対応に私は満足しています」という項目があったというのだから驚きだ。
このあと睡眠を許されたのち、出国していいと認められたが、警察署を出たのは拘束から30時間後のことだったという。ちなみに今後5年間は中国に入国禁止となり、ビザも取り消されたそうだ。
最後に話をした警官は、「今度新疆に来る時は、この土地のよい部分を見るように」と言ったというが、果たして「よい部分」とはなんなのだろう。
それを探し当てるためには、かなりの労力が必要となりそうだ。
『一九八四+四〇 ウイグル潜行』
西谷 格・著
小学館
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[筆者]
印南敦史
1962年生まれ。東京都出身。作家、書評家。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。他に、ライフハッカー[日本版]、東洋経済オンライン、サライ.jpなどで連載を持つほか、「ダ・ヴィンチ」などにも寄稿。ベストセラーとなった『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社)をはじめ、『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)など著作多数。2020年6月、日本一ネットにより「書評執筆本数日本一」に認定された。

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