最新記事
民主党

トランプに弱腰の民主党で、怒れる若手が仕掛ける現職「落選運動」

The Democratic Civil War Is Escalating

2025年4月17日(木)18時13分
アンドルー・スタントン
高校で銃乱射事件を生き延び銃規制強化活動を続けてきたホッグは、民主党で最も著名な若手の一人

高校で銃乱射事件を生き延び銃規制強化活動を続けてきたホッグは、民主党で最も著名な若手の一人(6月8日、テキサス州エルパソの民主党大会)USA TODAY NETWORK via Reuters Connect

<「戦えない議員は去れ」──進歩派と若手が仕掛ける草の根クーデターは民主党の古い体質を変えられるか>

2期目のドナルド・トランプ大統領の専制に手も足も出ない米民主党で内部闘争が一段と激化している。民主党全国委員会(DNC)副委員長デイヴィッド・ホッグ(25)が設立した団体が、ドナルド・トランプ大統領と本気で戦わない現職議員を落選させて対立候補を当選させるために数百万ドルを投じると発表したためだ。

2024年の大統領選の民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領(当時)がトランプに大敗を喫して以来、民主党は激しく分裂している。

「党が左に寄りすぎて中間層を遠ざけた」と主張する勢力がある一方、進歩派の多くは「党が大企業の顔色ばかり伺って、労働者階級を見捨てた」と反発している。

分断はイデオロギーの違いだけでなく、世代間の対立でもある。

党の中心人物の多くが70~80代になり、「民主党が競争力を保つには次の世代にバトンを渡すべきだ」として、新たな指導者を求める声が高まっている。

若手や進歩派の民主党員は、党指導部のトランプ政権への対応があまりに弱腰だと憤っており、分断はさらに深刻化した。党内では草の根反乱の兆しすら指摘されている。

2018年にフロリダ州パークランドの高校銃乱射事件の生き残りで銃規制強化を訴えてきたホッグは民主党で最も著名な若手の一人で、今年DNCの副委員長に就任した。

ヘルスケア
腸内環境の解析技術「PMAS」で、「健康寿命の延伸」につなげる...日韓タッグで健康づくりに革命を
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

タイ自動車生産、11月は前年比11%増 国内向け好

ワールド

英労働市場、求人減少も賃金上昇 中銀にジレンマ

ワールド

スイスの薬価上昇へ、米政権と製薬各社の引き下げ合意

ワールド

ロシア黒海沿岸でウクライナのドローン攻撃、船舶2隻
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 7
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 8
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 9
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中