最新記事
EV

テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ

Tesla Owners Ditching Cars in Protest Over Elon Musk

2025年2月26日(水)15時20分
ヒュー・キャメロン

シンガーソングライターのシェリル・クロウは2月15日、Instagramにテスラを手放す様子を撮影した動画を投稿。「親にいつも言われていた...『付き合う人が自分を表す』ってね」とキャプションに記し、「どこで線を引くかは自分で決める時がくる。さよなら、テスラ」とコメント。

また、彼女は「@npr(米公共ラジオ)に寄付した」と明かし、NPRが「大統領マスク」によって脅かされていると主張した。

英国の新聞「The Telegraph」によると、ある元テスラオーナーは「リース期間が終わったら車を手放す」と語った。

「このブランドは、私にとってはもう毒のような存在になってしまった。1939年のドイツでフォルクスワーゲン・ビートルを買うようなものだ」と51歳の元オーナーはコメント。

EV専門メディア「Electrifying.com」のCEOジニー・バックリー氏は、金融メディア「This is Money」に対し、「テスラはEV普及に大きな貢献を果たしたが、マスク氏の個人的な関与がブランドに対する評価を二極化させ、多くの消費者が他社製品を検討する要因になっている」と述べた。

カナダのテスラオーナーのアラン・ロイ氏は、ニュースサイト「GlobalNews」に対し、「マスク氏の政権関与と、トランプ氏のカナダへの対応に怒りを感じたため、テスラ2台を売却し、サイバートラックの注文もキャンセルした」と語った。

さらに、最近では米国内のテスラショールーム前で反マスク派の抗議活動も行われている。デモ参加者はプラカードを掲げ、「クーデターを止めろ」とシュプレヒコールをあげながら、購入者に対しテスラを買わないよう呼びかけている。

投資会社Wedbush Securitiesのアナリストは2月12日付のレポートで、マスク氏のDOGE関連の行動やトランプ氏との強固な関係が「一部の消費者をテスラブランドから遠ざける可能性がある」と指摘した。

「この動きは11月以降、ヨーロッパや米国の一部地域で勢いを増している。しかし、現時点ではテスラにとって重大なブランドリスクではなく、管理可能な範囲にとどまっている」とレポートは分析している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国不動産大手の万科、会長が辞任 株価下落

ワールド

金現物が最高値更新、米中貿易摩擦巡る懸念で 銀も最

ワールド

ガザの生存人質解放始まる、イスラエルもパレスチナ人

ビジネス

中国レアアース輸出、9月に急減 3カ月連続の減少
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 9
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 7
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 8
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 9
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 10
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中