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荒川河畔の「原住民」(20)

「僕はホームレス」その長い髪とひげには「理由」と「秘密」がある...

2025年1月31日(金)14時40分
文・写真:趙海成

彼がアルミ缶を売りに行く廃品買取所は足立区の北千住にあり、大量のアルミ缶を積んだ自転車だと、北区の赤羽からは往復4時間かかるという。もしも自転車が故障したら、アルミ缶を担いで片道10キロ以上の道のりを歩く必要がある。

実際に自転車が壊れたことがあり、その時は代わりに、拾ったベビーカーを押して行った。

髪がぼさぼさで身なりが乱れ、大きなマスクをした50代の男が、重さ30キロほどのアルミ缶が入ったベビーカーを押して道路を歩いている風景はとても奇妙だ。行きは通行人や警察からの疑いを招くほどではないが、帰り道では何も入っていないベビーカーを押して歩くことになり、恐怖と不安が重なったという。

荒川河川敷のホームレス

征一郎さんのこの様子が街の人たちの注目と疑いの目を集めた

ベビーカーを押し、危うく警察に捕まるところだった

特に足立区にいる人は、彼がホームレスであることを知らない。

その格好からして、赤ちゃんのいるお父さんには見えない。子供を誘拐した容疑者としてすぐに警察に通報すべきかどうか迷ってしまうかもしれない。

ベビーカーの前まで追いかけて、見に来た勇気のあるおばさんもいた。

実は征一郎さんは、遠くから自分をじっと見つめているおじいさん、おばあさんが何人かいることに気づいていた。いたずらの癖が出て、歩きながらわざと頭を伸ばしてベビーカーの中を覗いた。

この動作は、見物人たちをますます慌てさせたのだろう。警察が通報を受けたのか、数分後、征一郎さんの後ろにサイレンを鳴らすパトカーが現れた。

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