最新記事
シリア

アサド氏はロシアに亡命...シリア反体制派が首都掌握、中東の転換点に

2024年12月9日(月)09時22分
反体制派のゴラニ最高指導者

12月8日、シリアの反体制派は、抵抗を受けることなく首都ダマスカスを掌握し、アサド大統領を追放した。これにより、父の政権から50年余り続いたアサド一族による体制が崩壊した。写真は反体制派のゴラニ最高指導者。ダマスカスで撮影(2024年 ロイター/Mahmoud Hassano)

シリアの反体制派は8日、抵抗を受けることなく首都ダマスカスを掌握し、アサド大統領を追放した。これにより、父の政権から50年余り続いたアサド一族による体制が崩壊した。

ロシア国営メディアは同国大統領府の関係者の話として、シリアのアサド前大統領が人道的な理由で亡命を認められ、家族とともにモスクワに到着したと伝えた。


 

アサド政権の崩壊でイランとロシアがアラブ世界に影響力を行使していた「とりで」が拭い去られた形となり、中東にとって大きなターニングポイント(転換点)となる。

トルコが部分的に支援し、イスラム教スンニ派のジハード(聖戦)主義に根ざした反体制派の手によるアサド政権の突然の転覆は、イランが同盟相手に武器を行き渡らせることを制限するほか、ロシアは地中海の海軍基地を失う可能性がある。トルコ、レバノン、ヨルダンにまたがるキャンプに10年以上散らばっていた数百万人の難民が故郷に帰還する道を開くかもしれない。

反体制派のゴラニ最高指導者はダマスカス中心部にあるモスクで大衆を前に「兄弟たちよ、偉大な勝利を経てこの地域全体に新たな歴史が刻まれようとしている」と語り、多大な努力によってシリアは「イスラム国家の道標」になるとした。

反体制派連合は権力移譲を完了させるため行動していると表明した。

アサド政権下で首相を務めたジャラリ氏は自由選挙を求め、移行期間について話し合うためゴラニ氏と接触していると述べた。

日本企業
スパイス企業の新戦略...エスビー食品が挑む「食のアップサイクル」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア・ウクライナ復活祭停戦、発効数時間で双方が違

ワールド

米イラン協議決裂、核・ホルムズ海峡で溝埋まらず 停

ワールド

中国、台湾向け観光規制緩和など新措置 野党党首訪中

ビジネス

円高につながる金融政策、「一つの選択肢」=赤沢経産
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 3
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人が海外を希望する時代
  • 4
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で「任天堂」が急落 不確実な相…
  • 7
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 8
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 9
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 10
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中