最新記事

トランプ

空席だらけのトランプ選挙集会は落ち目のしるし?

TikTok Teens Trounce Trump's 'Death Star' Campaign in Tulsa Turnout Tussle

2020年6月22日(月)18時05分
エミリー・ツァコル

新型コロナも黒人差別も無視のトランプ(6月20日、BOKセンター) Leah Millis-REUTERS

<トランプ陣営の事前予想100万人が大はずれで会場はガラガラ。選挙集会を必ず満員にしたトランプの力は過去のものか>

動画投稿アプリ「TikTok」の動画で、マカレナというダンスを踊る若者たち。彼らはオクラホマ州タルサで6月20日に行われたドナルド・トランプ大統領の選挙集会の妨害に成功した、と主張している。

その主張が本当かどうかはまだわからない。だが、20日にタルサのオクラホマ銀行センターアリーナで行われた集会の空席だらけの映像を見れば、2016年の選挙で見せたトランプの強さはもはや失われたのではないかという疑問がわくだろう。前回の選挙ではトランプは、選挙集会を常に満員にすることができたし、インターネットでもターゲットにした支持者を引き付けることができた。

フォーブスによれば、今回の集会の参加者は約6200人で、会場の最大収容人数の約3分の1だった。トランプの選挙陣営は集会直前、百万件のチケット申し込みがあったと発表し、会場に入りきれなかった人のための会場まで確保していたのに。

出席者が少なかったのは、入場券を申し込んで出席しないという独自のボイコット運動を展開したティーンエイジャーたちのせいかもしれない。

この運動は、ソーシャルメディアに投稿された動画を介して口コミで広がった。動画には、拡大した入場券の写真を背景に、マカレナを踊る若者たちの姿が映っている。

「手に入れたトランプ集会のチケットの前でマカレナを踊ろう。この席は空席間違いなし」などと、説明がついている。

上の階はガラガラ。中に入れなかった人のための会場も用意したのに。


Kポップ・ファンも同調

ニューヨークタイムズによれば、TikTokのムーブメントだけでなく、Kポップ・ファンもボイコットを行っていた。

最近のフォックスニュースの有権者を対象とした世論調査によれば、トランプは事実上の民主党大統領候補ジョー・バイデンに支持率で12%ポイント引き離されている。

タルサの選挙集会の出席者数が見込みより大幅に少なかったのは、TikTokのユーザーとKポップ・ファンのボイコットのせいもあったのではないかという質問に対し、トランプ陣営のブラッド・パースケール選挙対策本部長は21日に本誌に答えた。

「左翼とインターネット荒らしの連中はそう言って喜んでいるが、彼らは何もわかっていない」

「参加登録があれば、携帯電話の番号が本物かどうか確認する。架空の番号ならすぐに除外だ。偽の申し込みは、最初から予測に含まれていない」

<参考記事>Kポップファンは正義の味方? 差別的なハッシュタグを大量のファンカムで乗っ取り「浄化」
<参考記事>全米抗議デモでトランプが「宣戦布告」した極左集団アンティファの脅威は本当か

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が

ビジネス

NY外為市場=ドル対ユーロで軟調、円は参院選が重し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中