最新記事

極右

トランプが英極右の反イスラム動画を4000万人のフォロワーにリツイート

2017年11月30日(木)19時40分
トム・ポーター

同じ年の8月、フランセンとブリテン・ファーストの代表ポール・ゴールディングは英警察当局から「地域の対立を煽った」と追及を受け、ルートン及びイングランドとウェールズにあるすべてのモスクへの立ち入りを3年間禁止された。

EU離脱(ブレグジット)の是非を問う国民投票を控えた2016年6月のイギリスで、銃撃され死亡したジョー・コックス英下院議員を覚えているだろうか。彼女は、間接的に彼らの憎悪の犠牲者だったかもしれない。銃撃したトミー・メイヤ容疑者は、犯行時に「ブリテン・ファースト」と叫んだのだ。ブリテン・ファーストはメイヤとの関係を否定しているが、殺害されたコックスの夫ブレンダン・コックスは11月29日、トランプのリツイートは極右を合法化するものだと批判した。

過激組織を監視する英慈善団体ホープ・ノット・ヘイトの広報担当者は、今回のトランプの行為は「信じ難い」とコメントした。「少しでも教養がある人なら、ブリテン・ファーストが極右運動を扇動し、モスクの『占拠』を主張し、ソーシャルメディアのフォロワーの多くを買収で獲得している団体ということくらい分かるはずだ」

イギリスのインテリ層は、マイナーだった極右を表舞台に引き出しかねないトランプの行為に衝撃を受けている。テリーザ・メイ英首相も声明でこう言った。ブリテン・ファーストは憎悪と緊張を煽る団体で、「(トランプ)大統領がやったことは間違いだ」。

(翻訳:河原里香)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ルーブル美術館強盗、仏国内で批判 政府が警備巡り緊

ビジネス

米韓の通貨スワップ協議せず、貿易合意に不適切=韓国

ワールド

自民と維新、連立政権樹立で正式合意 あす「高市首相

ワールド

プーチン氏のハンガリー訪問、好ましくない=EU外相
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 6
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心…
  • 7
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 8
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 9
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 10
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中