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米スマート・バイブレーターはどこまで賢いか

2017年8月18日(金)18時00分
アビゲイル・ジョーンズ

1990年代前半になると、女性たちは鍋釜の訪問販売パーティーを卒業し、性玩具のパーティーに乗り換えた。そして1998年、女性4人組が主演のドラマ『セックス・アンド・ザ・シティー』は、クリトリスを刺激するウサギの耳の形をした新作のバイブレーターを褒め称えるのに1話丸ごと費やした。バイブレーターを見た1人は言った。「ピンク色よ。女の子用だわ!」

そして今、パートナーの有無に関わらず、テクノロジーは男女がセックスをしたり快楽を得たりする方法を変化させた。18~60歳のアメリカ人女性3800人を対象にした研究によれば、女性の約半数がバイブレーターを使用しており、そうした女性の方が使用しない女性よりも婦人科検診を受け、自己検診を行い、肉体関係を持つことに対してポジティブなアプローチを取る傾向が強いという。

だが、オーガズムのデータをグラフ化して蓄積する必要などあるのだろうか。ライオネスは本当に必要なのか。

「自分の性的興奮についてあまり自覚がないとか、オーガズムに達するうえで問題を抱えている女性なら、こうしたツールからのバイオフィードバックが助けになるかもしれない」と、臨床心理士で性の健康に関する研究の草分け的存在で、セックスや不妊で悩む癌患者や癌の生存者を支援するデジタルヘルス企業「Will2Love」の設立者であるレズリー・ショーバーは言う。

筋肉の収縮では決まらない

「逆に正常な女性については、性玩具にどれほどの価値があるのか、私には分からない」と、ショーバーは言う。「そこに座ってバイブレーターを使いながら、今アプリでどんな結果が出ているのだろうか、などと考えているなら、単にパフォーマンス不安を増大させるだけだ。女性はただでさえセックスの間、考え事で忙しい。自分はパートナーを喜ばせているだろうか、自分はオーガズムに達するのが遅すぎないだろうか、などと」

ショーバーはさらに続ける。「筋肉が緊張するパターンを把握すれば、毎回自分が望む性的喜びを発見できるという考えは迷信だ。素晴らしいセックスをできるかどうかはパートナーのタイプ、独り身の場合なら空想上のパートナーのタイプで決まる。あなたの筋肉の収縮がどのくらい長続きするかで決まるものではない」

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