最新記事

核兵器

北朝鮮、米国攻撃するICBM実戦化には新たな核実験必要か

2017年8月19日(土)10時20分

韓国国防省高官は13日、北朝鮮が再突入技術を得るのは最低でも1年か2年先になると韓国側が想定していることを明らかにした。

米非営利団体、科学国際安全保障研究所(ISIS)の創設者デービッド・オルブライト氏は「米国を狙うICBM(開発)で弾頭小型化は数ある課題の1つにすぎない。再突入体が生き残り、弾頭が正常に機能しなければならない。北朝鮮がこれらのすべての手順をものにしているとは思えない」と語った。

体制存続に不可欠

一部の専門家は今年1月にも6回目の核実験が行われるとみていた。ただ今年に入って北朝鮮は、さまざまな種類のミサイル発射実験にほとんどの時間を費やしている。

7月にはグアム島周辺に中距離弾道ミサイルを発射すると警告し、その後延期を表明する場面もあった。

韓国のムン・ジョンイン大統領補佐官は、北朝鮮が再び核実験を強行するなら、中国を含めた国際社会からの制裁が一層厳しくなると強調。「北が6回目の核実験をすれば、中国は石油供給を減らす公算が大きい。中国は北に対して、これ以上核実験をするなと強く警告していると信じている」と述べた。

豊渓里核実験場は、中国との国境から100キロメートル、ロシアとは200キロメートルしか離れておらず、過去の核実験時に両国は反発して厳格な国連の制裁支持に動いている。

それでも金正恩氏は、米国に核の脅しをかけられることは自身の支配体制を維持していく上で欠かせないと考えている。

高麗大学のYoo Ho-yeol教授は「北朝鮮は米国を交渉の場に引き出すために6回目の核実験を遂行するだろう。それがいつかは分からないが、北にとって6回目の核実験の方がグアムにミサイルを発射するよりも危険は小さい」と説明した。

(Christine Kim、David Brunnstrom記者)

[ソウル/ワシントン 17日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ビジネス

エヌビディアやソフト大手の決算、AI相場の次の試金

ワールド

焦点:「氷雪経済」の成功例追え、中国がサービス投資

ワールド

焦点:米中間選挙へ、民主党がキリスト教保守層にもア
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 4
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 5
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 6
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 7
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 8
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 9
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中