最新記事

自衛隊

海自の護衛艦いずも 南シナ海でレーダーに中国軍とおぼしき機影

2017年6月24日(土)11時16分

6月23日、日本を出港して1カ月半がたった6月中旬、南シナ海に長期派遣中の海上自衛隊のヘリコプター空母「いずも」(左)が、航海の様子を報道陣に公開した。写真は護衛艦「さざなみ」(右)への給油の様子。(2017年 ロイター/Nobuhiro Kubo)

日本を出港して1カ月半がたった6月中旬、南シナ海に長期派遣中の海上自衛隊のヘリコプター空母「いずも」が、航海の様子を報道陣に公開した。いずもはシンガポールから東南アジア諸国の士官10人を乗せ、ヘリによる哨戒や訓練をしながら南沙諸島の方角へ航行。

中国が九段線と呼ぶ付近に差し掛かったところで、レーダーが同国軍のものらしき機影をとらえる場面があった。

軍艦を派遣する意味

「レーダー探知」──。いずも艦内のスピーカーから、くぐもった声が短く流れた。周囲を飛ぶ航空機を、レーダーが捕捉したことを知らせるアナウンスだ。国籍や飛来の目的は不明だが、いずもが航行していたのが九段線付近であったことから、中国軍機の可能性があった。

中国は南シナ海の地図上に、九段線と呼ばれる破線を引き、その内側は自国の管轄権が及ぶと主張している。南沙諸島や西沙諸島で岩礁を埋め立て、空港を建設するなどして軍事拠点化を進めている。

これに対し、米軍は人工島の周囲12カイリ(22キロ)以内に軍艦を派遣して中国の領海ではないとけん制する「航行の自由作戦」(FON)を実施してきた。日本の自衛隊も、FONには参加しないまでも、徐々に南シナ海への関与を強めている。全長248メートルと海自で最も大きく、最も目立つ護衛艦いずもを長期間派遣しているのはその一環だ。

軍艦はその国の領土の延長とみなされる。いずもを南シナ海に派遣すれば、そこに日本の国が出現したことになる。いずもが所属する第一護衛隊群(神奈川県横須賀市)の伍賀祥裕群司令は、艦内で取材に応じ、「プレゼンス(存在)を示すために動いているばかりではない」としつつも、「結果としてそう映ることはあると思う」と語った。

「レーダー・ロスト(喪失)」。いずも艦内に再びアナウンスが流れた。レーダーに映った機影は、圏外に外れた。

ニュース速報

ビジネス

中国をA+に1段階格下げ、信用拡大リスク指摘=S&

ビジネス

日銀が政策維持、片岡委員「不十分」と反対 総裁「緩

ワールド

フィリピン中銀、予想通り金利据え置き インフレ予想

ワールド

スウェーデン中銀、当面は現行政策を維持=議事要旨

MAGAZINE

特集:対中国の「切り札」 インドの虚像

2017-9・26号(9/20発売)

中国包囲網、IT業界牽引、北朝鮮問題解決...... 世界の期待が高まるが、インドの実力と真意は不透明だ

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 3

    トランプ、北朝鮮の「完全破壊」を警告 初の国連演説で

  • 4

    北朝鮮暴走に対する中国の見解――環球時報社説から

  • 5

    ロヒンギャを襲う21世紀最悪の虐殺(前編)

  • 6

    日本が急接近するインドが「対中国」で頼りにならな…

  • 7

    セレーナ・ゴメスに腎臓をあげた親友に考えられる健…

  • 8

    年内にも発売されるセックスロボット、英研究者が禁…

  • 9

    北朝鮮軍「処刑幹部」連行の生々しい場面

  • 10

    女性が怯えて生きるインドのおぞましい現実

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    ビンラディンの「AVコレクション」が騒がれる理由

  • 3

    強気の北朝鮮 メディアが報じなかった金正恩の秘密演説

  • 4

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 5

    iPhone新作発表に韓国メディアが呼ばれなかった理由

  • 6

    AV強要の実態に、胸を締めつけられ、そして驚かされる

  • 7

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 8

    性科学は1886年に誕生したが、今でもセックスは謎だ…

  • 9

    中国は北朝鮮に侵攻して核兵器を差し押さえるか?

  • 10

    自転車シェアリングが中国で成功し、日本で失敗する…

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない「仲間」たち

  • 3

    ビンラディンの「AVコレクション」が騒がれる理由

  • 4

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 5

    北朝鮮問題、アメリカに勝ち目はない

  • 6

    強気の北朝鮮 メディアが報じなかった金正恩の秘密…

  • 7

    イルカの赤ちゃんはなぶり殺しだった

  • 8

    ダイアナが泣きついても女王は助けなかった 没後20…

  • 9

    iPhone新作発表に韓国メディアが呼ばれなかった理由

  • 10

    あの〈抗日〉映画「軍艦島」が思わぬ失速 韓国で非…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

全く新しい政治塾開講。あなたも、政治しちゃおう。
日本再発見 シーズン2
ニューズウィーク試写会「ザ・サークル」
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 別冊

0歳からの教育 知育諞

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月