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中国新華網「天皇に謝罪要求」──安倍首相不参加への報復か

2015年8月31日(月)15時45分
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

 中国はこれを以て、アメリカは大統領級の代表が参加するとして、大々的に報道した。

 アメリカの二面性は、これに留まらなかった。

 8月28日、アメリカのライス大統領補佐官(国家安全保障担当)が訪中し、人民大会堂で習近平国家主席と会談したのである。

 ライス大統領補佐官は訪中の目的を、形の上では「今年9月の習近平国家主席訪米の準備のため」としているが、実際は違う。なぜなら彼女は、習近平国家主席に、つぎのように述べているのだ。

――中国が第二次世界大戦勝利70周年記念を盛大に祝賀しているこの年に当たり、オバマ大統領とアメリカ側は、あの戦争における中国人民の多大な貢献と、米中両国があのとき結んだ深い友情を高く評価する。

 あのときアメリカが友情を結んだ相手は「中華民国」主席、蒋介石だったはずだ。

 習近平国家主席は、「アメリカと友情を結んだ蒋介石」の国民党軍を倒した中国共産党軍が誕生させた「中華人民共和国」の主席である。

 あの戦争における主戦場で戦った「中国人民」は、現在の共産党政権が倒した国民党軍だ。

 アメリカまでが歴史を歪曲しようとするのだろうか。

 そもそも日本が安保法案などを急いで成立させようとしている原因の一つは、アメリカが尖閣諸島の領有権に関して「紛争関係者(中国、日本、台湾)」のどちらの側にも立たないと宣言しているからだ。それを良いことに中国は尖閣周辺で強気に出ている。そのため日本は中国の脅威をより強く感じ、それが安保法案を正当化しようとする試みに貢献している。とんでもないサイクルだ。

 オバマ大統領がこのたびライス補佐官に言わせた言葉は、「経済を重んじ、自国の利益のみを重んじて、勝者が歴史を書き換えていく」典型のようなものである。

 来年の米大統領選に立候補している共和党のマルコ・ルビオ上院議員は、オバマ政権の「領有権中立論」に対して「尖閣諸島は日本の領土」と明言し、対中強硬論を主張している。さて、中国におもねることなく、経済を発展させていくことができるのか。オバマ政権のように、二面性を持ったり、歴史を書き換えたりしないのだろうか。

 少なくとも日本は、こんな米中に利用される存在になってはならない。敗者でも、正しい論理は、毅然と貫くべきだ。

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