英首相、辞任要求にも続投示唆 任命問題で政権基盤揺らぐ
写真はスターマー英首相。ベルギー・ブリュッセルで2024年10月撮影。BENJAMIN CREMEL/Pool via REUTERS
[ロンドン 9日 ロイター] - スターマー英首相は9日、ピーター・マンデルソン氏を駐米大使に任命した問題で辞任要求が強まる中、「われわれはここから前進する。自信を持って国を変えていく」と述べ、続投する考えを示した。側近の首席補佐官マクスウィーニー氏に続き、英首相府のアラン広報部長も首相を支えるための新たなチームを構築するためとして相次いで辞任を発表し、スターマー氏の政権基盤が揺らいでいる。
スターマー氏は9日朝、首相官邸で職員に対し、マンデルソン氏を任命したことに改めて遺憾の意を示した。報道官はその後、スターマー氏は職務遂行に専念しており、辞任する予定はないと記者団に説明。職員会議後にアラン氏が辞任したことも明らかにした。
スターマー氏の後任として財政出動に積極的な労働党党首が政権を握るのではないかという投資家の懸念を反映し、英債券市場では金利上昇が見られた。
スターマー氏は8日にマクスウィーニー氏と協議して退任させることを決めた後、政権の浮揚に向けて生活費危機への取り組みと、英国経済の活性化という政策課題に焦点を当てる構えを見せた。9日遅くには労働党議員と会談し、党内の沈静化を目指す。
一方、野党保守党のベーデノック党首は、スターマー氏には政権運営能力がないと非難。「しっかりとした対応をしてほしい。もしできないなら、労働党の他の誰かが担うもしくは総選挙を行うべきだ」とメディアに発言した。
昨年9月に駐米大使を解任されたマンデルソン氏は、今年1月に米司法省が公開した、少女らの性的人身取引の罪で起訴されて勾留中に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン被告を巡る文書で、金融危機の際に英国の資産売却や税制改革の可能性に関する協議内容をエプスタイン被告に漏らした疑惑が新たに浮上。現在、職務上の不正行為の疑いで捜査を受けている。
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