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ロシア

プーチン、ウクライナに「戦争はない」と強弁

プーチンが戦争を焚きつけ、親ロシア派を支援しているのはロシア以外の世界では常識なのに

2015年2月25日(水)14時57分
ジョシュア・キーティング

厚顔 アメリカはプーチンの言い分を「冷戦後最もあからさまなプロパガンダ」と呼ぶ Laszlo Balogh-Reuters

 ロシアのプーチン大統領は今週、地元テレビ局のインタビューでウクライナ情勢がロシアとウクライナの「戦争」に発展する見通しについて聞かれ、「そのような破滅的なシナリオにはなりそうもないし、(戦争が)決して起こらないことを願っている」と語った。

 プーチンの発言は、ロシアはとうにウクライナに戦争を仕掛けていると思っているウクライナ人にとっては驚きの発言だ。プーチンは、ウクライナとの戦争は「ありそうもない」という。しかしロシアのテレビを見ていないすべての人にとっては、既に戦争は起こっている。

 プーチンはさらに、今月15日に発効した停戦合意が完全に履行されればウクライナ東部の情勢は「徐々に安定する」とも語った。だが実際のところはプーチン自身がその合意を守っていない。国境地帯にロシア軍部隊を送ってウクライナの親ロシア派を支援、停戦合意発効後も勢力範囲を広げる手伝いをしている。

 ウクライナ政府は先週末、発効から1週間経った停戦合意が少なくとも300回は破られていると訴えた。

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