

見た目の軽さとは裏腹に、実によく練られた映画でもある。『ゴーン・ベイビー・ゴーン』についてアフレックは、夜のシーンで路面を光らせるために水をまくという常套手段は使わなかった、と語っている。「いつも雨が降ったばかりのはずはないから」。こうした常識的なアプローチが『ザ・タウン』には散りばめられている。強盗団は監視カメラの映像を電子レンジにかけ、尼僧の頭巾に老婆のマスクという変装で現金輸送車を襲うのだ。
アフレックは年齢を重ねて落ち着き、結婚し、子供もできた。変身の理由が何であろうと、それはプラスに働いている。昨年12月に全米公開したジョン・ウェルズ監督の『ザ・カンパニーメン』ではリストラされた会社幹部を演じ、テレンス・マリック監督の次回作への出演も決まっている。しかし今後の出演作について彼は多くを語らない。
アフレックはラッキーな奴だって? ラッキーかもしれないが、それ以上のものを持っている。『ザ・タウン』の脚本は空から降ってきた訳じゃないのだから。
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