ライフ&ヘルス
ネットで話題

想像を絶する虐待動画...通報で男を逮捕 体と心に深い傷を負った猫は今

Anonymous Tip Saves Cat From Cruel Abuse—Now He's Learning What Love Is

2025年8月8日(金)21時00分
アリス・ギブス

セージは肺挫傷を負い、尾骨と肋骨、足の骨を骨折していた。けがは1カ月以上前から負っていたらしく、継続的に虐待を受けていたと思われる。

MSPCAのクリス・シンドラー法執行部長は言う。「セージは昨年暮れ、ビルから転落してここの病院に連れて来られたことがある。その時は虐待を疑う理由はなかった。しかし今回の事件で新たな事実が明らかになった」

体にも心にも傷を負いながら、セージは回復の兆しを見せ始めた。「最初は怖がって引きこもっていたけれど、日ごとに人懐こくなっていった」とスタッフは伝えている。

7月31日、もう大丈夫と判断して里親の募集を開始したその日に、セージは引き取り手が決まった。心を傷め続けてきたスタッフは喜びに包まれた。

MSPCAエンジェル広報のサラローズ・ブレナーは本誌の取材に対し、セージの里親決定を「希望の光」と形容し、「愛情と献身の力は素晴らしい。この子は生き延びただけでなく、元気いっぱいになった」と感慨深げだった。

セージのようなケースは決して珍しくはない。保護団体などはこうした実情をもっと知ってもらいたいと訴え、虐待に対する法制度の強化や厳罰化を求めている。

「動物虐待が別の事件の兆候になることもある」とシンドラーは話し、「動物福祉のためだけでなく、市民の安全のためにも警戒しなければならない」と指摘している。

ニューズウィーク日本版 Newsweek Exclusive 昭和100年
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月12日/19日号(8月5日発売)は「Newsweek Exclusive 昭和100年」特集。現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

国連、9日に安保理会合 イスラエルのガザ市制圧計画

ワールド

独がイスラエルへの軍用品輸出停止、ガザ市制圧方針に

ワールド

米、特定の麻薬カルテルへの軍事行動検討か 選択肢準

ワールド

米軍事介入なし、麻薬対策で メキシコ大統領 トラン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 2
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何か?...「うつ病」との関係から予防策まで
  • 3
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トップ5に入っている国はどこ?
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 6
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 7
    パリの「永遠の炎」を使って「煙草に火をつけた」モ…
  • 8
    「ホラー映画かと...」父親のアレを顔に塗って寝てし…
  • 9
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 8
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザ…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中