『エリン・ブロコビッチ』が描いたカリフォルニアの公害と水俣病の共通点と相違点

ILLUSTRATION BY NATSUCO MOON FOR NEWSWEEK JAPAN
<共通項は企業の利益を優先して人々の生活や健康を犠牲にしたこと、告発が許されない空気が地元にあったこと。大きな違いは何かと言えば......>
カンザス州ローレンスで生まれたエリン・パティは短期大学を卒業するが定職には就かず、アルバイトを続けながら、賞金目当てで美人コンテストに参加したりしていた。
3度の結婚と離婚を繰り返し、ブロコビッチは2番目の夫の姓であることが示すように、決して順風満帆で落ち着いた人生ではない。子供を連れてロサンゼルスに転居したエリンはバイト先から解雇され、弁護士事務所に強引に潜り込む。文書整理係という肩書のアシスタントだ。
でもエリンには鋭い直感と行動力があった。ひょんなことから飲料水による健康被害が住民に続出していることに気付き、型破りな方法で地元の大企業PG&E(パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック)の追及を始める。
弁護士資格を持たないが故にエリンにはさまざまな困難が生じる。だが、PG&Eが冷却装置を製造する過程で生じた発癌性の高い六価クロムを敷地内の排水池に捨てており、それが地下に染み込んで飲料水に混濁していたことを突き止め、わずかな示談金で納得しかけていた住民たちを説得して集団訴訟に持ち込み、総額3億3300万ドルを勝ち取った(同種の訴訟で当時の史上最高額)。
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