コラム

総選挙を前に「日本企業を狙った」サイバー犯罪がさらに活性化...特に「狙われる」業界とは?

2024年10月19日(土)16時23分

世界最大級の日本の自動車産業を絶え間なく監視

製造業は日本のGDPに大きく貢献しており、その割合は約20%。自動車、産業用ロボット、半導体、工作機械の生産が含まれる。実際、東京を拠点とする新興企業は、急成長する世界の宇宙産業へのロボットや人工衛星の供給に乗り出しており、2040年までに1兆米ドルを超える収益を生み出すと見られている。

自動車産業も注目される。日本の自動車産業は世界最大級であり、1960年代以降、常に自動車生産国のトップ3にランクされ、ドイツをも上回っている。トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車などの著名メーカーをはじめ、数多くの企業が幅広い種類の自動車やエンジンを生産している。この業界は、世界中に子会社を抱えており、金銭的な利益と知的財産の窃盗に熱心な政府型のサイバー攻撃者らは、隙を狙って絶え間なく「監視」を行っている。

日本の銀行・金融業界も狙われる。日本の金融業界は、世界で最も洗練された分野のひとつである。このセクターは、日本が経済大国としての地位を確立していることを反映し、グローバルな金融に高度に統合されている。日本の銀行は国際的な資金調達や投資に大きく関与しており、デジタル決済やハイテク・ソリューションの進歩を含む革新的な金融技術の拠点でもある。サイバー攻撃者は常に標的に見据えている。

プロフィール

クマル・リテシュ

Kumar Ritesh イギリスのMI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者として、サイバー戦の最前線で勤務。IBM研究所やコンサル会社PwCを経て、世界最大の鉱業会社BHPのサイバーセキュリティ最高責任者(CISO)を歴任。現在は、シンガポールに拠点を置くサイバーセキュリティ会社CYFIRMA(サイファーマ)の創設者兼CEOで、日本(東京都千代田区)、APAC(アジア太平洋)、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アメリカでビジネスを展開している。公共部門と民間部門の両方で深いサイバーセキュリティの専門知識をもち、日本のサイバーセキュリティ環境の強化を目標のひとつに掲げている。
twitter.com/riteshcyber

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