ニュース速報
ワールド

サウジの石油生産・パイプライン輸送量減少、エネ施設攻撃で

2026年04月10日(金)07時59分

サウジアラビアの旗とパイプラインのイメージ。2022年2月撮影。REUTERS/Dado Ruvic

Enas Alashray Yomna Ehab Sheila Dang

[カイ‌ロ 9日 ロイター] - サウジアラ‌ビアのエネルギー施設に対する一連​の攻撃で、同国の石油生産能力が日量約60万バレル、東西パイプラインの⁠輸送量が約70万バレル減​少したと、サウジ国営通信(SPA)が9日、エネルギー省当局筋の話として報じた。

同省筋は攻撃の主体を明らかにしなかったが、サウジはここ数週間、イランのミサイルやドローンを⁠多数迎撃している。SPAによると、一部施設に対する以前の攻撃も含む一連の攻撃により、首都リヤドや⁠東部​州、ヤンブー工業都市にある主要な石油、ガス、精製、石油化学、電力施設の操業にも混乱が生じている。

サウジはこれまで、2月末に始まった米国とイスラエルのイラン攻撃に伴う油田生産や製油所、パイプライン輸送量への影響について詳細を明らかにし⁠ていなかった。

同省筋によると、東西パ‌イプラインのポンプ場1か所が被弾し、処理能力が日量約70万バレル⁠減少⁠した。同筋は、このパイプラインが現在、世界への石油供給の主要ルートになっていると説明した。

同筋はさらに、マニファ油田への攻撃で生産能力が日量約30万バレル減少したほか、クライス‌の施設に対する以前の攻撃でさらに30万バレル減少​したため、‌全体で日量約60万⁠バレルの減少にな​るとした。

<主要製油所にも被害>

SPAによると、ジュベイルにあるSATORPの施設や、ラスタヌラ製油所、ヤンブーのSAMREF製油所、リヤド製油所など主要な精製施設も攻撃を受け、石油精製品の輸出に直接的な影響を及ぼしている。ジュ‌アイマの処理施設も火災に見舞われ、液化石油ガス(LPG)や天然ガス液(NGL)の輸出に影響が出て​いる。

SATORPには仏トタルエナジーズ、SAMREFには米⁠エクソンモービルが出資している。

同省筋は、攻撃が続けば供給が減少して回復が遅れ、消費国のエネルギー安全保障に影響​を与えるほか、石油市場のボラティリティーが高まると指摘。SPAは、今回の混乱で在庫や緊急備蓄の大部分がすでに枯渇しており、供給不足を補う能力が制限されていると伝えた。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

IMF、世界成長率を下方修正へ 金融支援需要は最大

ビジネス

日経平均は反発で寄り付く、米株高の流れで 足元は5

ビジネス

IMF、世界成長率を下方修正へ 金融支援需要は最大

ワールド

中国車参入の事実上禁止措置、見直す計画ない=米US
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 2
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 3
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡散──深まる謎
  • 4
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 5
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 6
    戸建てシフトで激変する住宅市場
  • 7
    高学力の男女で見ても、日本の男女の年収格差は世界…
  • 8
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 9
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで代用した少女たちから10年、アジア初の普遍的支援へ
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中