ニュース速報
ワールド

米カンザス州、トランスジェンダー住民の運転免許や出生証明を無効化

2026年02月27日(金)11時32分

写真は米ニューヨークのグリニッジビレッジでプライド旗を掲げようとする人たち。12日撮影。 REUTERS/Eduardo Munoz

Helen Coster

[ニュ‌ーヨーク 26日 ロイター] - 米中西‌部カンザス州は26日に施行された州法​に基づき、もともと記載されていた性別から変えたトランスジ⁠ェンダー住民の運転免​許証と出生証明書を無効化した。これによって1000人超が影響を受けた。

この州法は、住民に対して性別表記を出生時の性に戻すことを義務付けるとともに、これらの書類で性別⁠を変更することを禁止している。また、州政府が所有または借用する建物内のトイレや更衣室⁠をト​ランスジェンダーの人々が利用する際には、出生時に割り当てられた性に基づいて使うことを義務付けている。

トランプ大統領(共和党)は昨年返り咲いて以来、連邦政府が男性と女性の二つの性別だけを認め、変更はできないとする大統領令を⁠出すなどトランスジェンダーの権利を強‌硬に制限する姿勢を示している。

米自由人権協会(ACLU)のLGBTQ(性⁠的少数者)⁠・HIV(エイズウイルス)プロジェクト担当のハーパー・セルディン弁護士は、カンザス州の新法について「トランスジェンダーの人々が法執行機関と接触する際や、就職や住宅、公的給‌付の申請時に常に危険にさらされることになる」​と問‌題視した。その上⁠で「現実の自己表現と、​運転免許証の性別表記の不一致は差別や暴力のリスクを生む。だからこそ、多くのトランスジェンダーは免許証の性別表記を変更し、社会で自分らしく生きながら安全を確保することを選択して‌いる」と指摘した。

セルディン氏は、ACLUがこの州法の阻止を求めて27日に提訴する予定だと明らかにした。

この​州法を巡っては、ローラ・⁠ケリー知事(民主党)が成立前に拒否権を発動したものの、カンザス州議会が可決して成立させていた。

カンザス州の住​民は2023年まで運転免許証と出生証明書の性別表記変更が認められていた。しかし、同州のクリス・コバック司法長官(共和党)が訴訟を起こしたのに伴い、変更手続きが停止された。

ロイター
Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

任天堂、政策株縮減へ3000億円売り出し 三菱UF

ワールド

ルーブルは今年25%近く下落か、ロシアの財政準備基

ワールド

米イラン核協議で進展、合意になお隔たり 来週に実務

ワールド

パナマ当局、香港CKハチソンの子会社を捜索=関係筋
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルーの大スキャンダルを招いた「女王の寵愛」とは
  • 4
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 5
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 6
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 7
    「まるで別人...」ジョニー・デップの激変ぶりにネッ…
  • 8
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 9
    【和平後こそリスク】ウクライナで米露が狙う停戦「…
  • 10
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 5
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 9
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 10
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中