世界の石油市場、地政学的情勢が供給を圧迫=ビトルCEO
写真は石油商社ビトルのラッセル・ハーディ最高経営責任者(CEO)。2025年6月、クアラルンプールで撮影。REUTERS/Edgar Su
Robert Harvey
[ロンドン 12日 ロイター] - 石油商社ビトルのラッセル・ハーディ最高経営責任者(CEO)は12日、世界の石油市場について「亀裂が生じ始めており、現在の地政学的情勢が供給側に対して確実に圧力を強めている」との見解を示した。ロシアとイランからの石油購入を停止するためのトランプ米大統領の制裁を受けて「これら2つの供給源の従来の購入者は西側諸国やサウジアラビアに目を向け、それが実際の(石油)市場を逼迫させている」と指摘した。
ロンドンで開催された国際エネルギーウイーク会議で語った。主要な石油輸出国であるロシアとイランは制裁による買い手の減少を受け、輸出先として中国への依存度が高まっている。インドはトランプ氏の圧力を受けて、ロシアからの石油購入を停止することで合意した。
ハーディ氏は、輸送機器の電動化が進むまでは世界で石油需要の緩やかな伸びが続くとの予想を表明した。
ビトルは9日発表した石油需要の長期見通しで、世界の石油需要がピークに達する時期を前回予測の20年代末から30年代半ばへ先送りした。ハーディ氏は電気自動車(EV)の販売減速とトランプ政権の化石燃料回帰が原因だと説明した。
ビトルは40年の石油需要が現在の水準より日量500万バレル増加し、石油需要のピークには日量1億1200万バレルに達すると予測している。
26年には石油市場が供給過剰になると予測されているにもかかわらず、北海ブレント先物価格は直近で1バレル当たり70ドル近くと年初から10ドル弱上昇している。
ビトルは石油販売量で世界最大の商社で、24年の販売量は日量720万バレルだった。





