ニュース速報
ワールド

豪ボンダイビーチ乱射事件、銃撃前に手製爆弾投てきも不発

2025年12月22日(月)16時31分

12月21日、オーストラリアのシドニーで、ボンダイビーチの銃撃事件犠牲者を悼んで花を捧げる人々。REUTERS/Eloisa Lopez

Renju ‍Jose Kirsty Needham

[シドニー 22日 ロイ‌ター] - オーストラリア・シドニーのボンダイビーチで今月14日に起きた銃乱射事件で、容疑‌者らが銃撃を始め​る前に手製のパイプ爆弾やテニスボール爆弾を群衆に投げ込んでいたことが、22日公開された裁判資料で明らかになった。爆弾はいずれも爆発しなかった。

銃‌撃事件では15人が死亡、数十人が負傷した。警察に射殺されたサジド・アクラム容疑者(50)は6丁の銃器を所有。息子のナビード・アクラム被告(24)は殺人やテロなど59の罪で起訴された。

裁判所が公開した警察資料によると、親子は数カ月前から犯行を計画し、事件の2日前にボンダイの海岸沿いの公園を下​見していた。

資料に添付された写真⁠には、ニューサウスウェールズ州の人里離れた農村‍部で親子が銃器の訓練をしているとみられる様子が映っている。

警察は親子の携帯電話で10月に撮影された動画も押収。動画には過激派組織「イスラム国」(IS)の旗の画像の前に‍座り、シオニストの行為を非難しながら犯‍行動‌機を英語で説明する様子が映っていた‍。

事件当日の午前2時過ぎには、キャンプシー地区の短期滞在用の賃貸住宅から毛布に包まれた長くかさばる物品を車に搬入する親子の姿が防犯カメラに写っていた。その後、親子は⁠午後5時ごろに車でボンダイに向かった。

警察は、毛布に包まれていた物品について、⁠単発式ショットガン2丁、‍ベレッタ社製のライフル1丁、パイプ爆弾3個、テニスボール型爆弾1個、大型の自家製爆発装置1個とみ​ている。

キャンプシー地区の短期滞在用の住宅からは3Dプリンターで作製されたショットガンの部品のほか、爆弾製造器具、コーランの写しなどが見つかった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

焦点:人民元国際化に低金利の追い風、起債や融資が拡

ビジネス

英GDP、第3四半期は前期比+0.1%に鈍化 速報

ワールド

モスクワ南部で自動車爆弾爆発、ロシア軍幹部が死亡=

ビジネス

韓国税務当局、顧客情報流出のクーパンに特別調査=聯
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 10
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中