米FRB、26年に2回利下げ見通し 大手金融機関が予想を維持
写真はパウエル議長の記者会見を中継する画面。12月10日、ニューヨークで撮影。REUTERS/Brendan McDermid
Siddarth S
[11日 ロイター] - 米連邦公開市場委員会(FOMC)の発表を受けて、大手金融機関の大半は米連邦準備理事会(FRB)が2026年に25ベーシスポイント(BP)の利下げを2回実施すると予測した。FRBが短期的な利下げの可能性は低いと示唆したにもかかわらず、各金融機関は従来の見解を維持した。
FRB当局者の新たな金利・経済見通しによると、政策担当者は来年25bpの利下げを1回実施する可能性が高いと予想しており、9月時点の予想中央値から変わらなかった。
金融機関の間では利下げ時期にばらつきがあるものの、従来の予測を維持している。
ゴールドマン・サックス、ウェルズ・ファーゴ、バークレイズのストラテジストは、3月と6月のFOMCで利下げを行う可能性が高いとの見方を示した。
FOMC政策声明は「フェデラルファンド(FF)金利の目標レンジのさらなる調整の範囲と時期を検討するに当たって、発表されるデータを注意深く評価する」と述べた。パウエルFRB議長は記者会見で、次の動きを待つ有利な立場にあると繰り返し言及した。
バークレイズとゴールドマンは、今回の25BPの利下げとバランスをとるための「タカ派的なシグナル」との見方を示した。
シティグループは、労働市場が軟化することを見込み、次回の利下げは1月と3月に行われると予想した。一方、モルガン・スタンレーは、1月と4月に利下げが行われると予測した。
JPモルガンはFRBが1月に1回だけ利下げを行うと予測した一方、スタンダード・チャータードは来年は利下げが見送られるとの予想を維持した。
スタンダード・チャータードは、「パウエル氏の発言は、政策の見通しを大きく変えるものではなかったが、リスクに対する楽観ムードを高めたとみている」と述べた。
LSEGがまとめたデータによると、トレーダーは2026年末までに約54BPの利下げを予想している。





