米議会、国防権限法案を公表 トランプ氏要求上回る9010億ドル規模
米議会は7日、2026会計年度(25年10月─26年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法(NDAA)案を公表した。ワシントンの連邦議会議事堂で9月撮影(2025年 ロイター/Kent Nishimura)
Patricia Zengerle Julia Harte
[ワシントン 7日 ロイター] - 米議会は7日、2026会計年度(25年10月─26年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法(NDAA)案を公表した。予算総額は9010億ドルと過去最大規模で、トランプ大統領の要求を数十億ドル上回った。
ウクライナ支援には4億ドルを充てる。下士官給与の4%引き上げも盛り込んだ。
今回の法案は上院と下院が今年それぞれ承認した国防権限法案の妥協案だ。
トランプ氏は5月、26年度の国防予算として前年度と同水準の8926億ドルを要求した。下院の法案は国防予算をこの水準に設定したが、上院案は9250億ドルとしていた。
軍事装備の購入や中国やロシアなどに対する競争力強化に関するNDAAの典型的な条項に加え、今年の法案はDEI(多様性、公平性、包摂性)の取り組みなどトランプ氏が批判するプログラムの削減や、不法移民や麻薬の流入阻止に向けた国境への部隊派遣に重点を置いている。
共和党のジョンソン下院議長は法案について「国防総省のウォーク(社会正義に目覚めた)思想を終わらせ、国境を守り、防衛産業基盤を活性化し、戦士の精神を回復する」ことでトランプ大統領の政策を前進させると述べた。





