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インド、金融セクター改革を強化 170億ドルの資金流出受け

2025年10月28日(火)13時13分

 インド政府は、外国の投資家が今年にインド株を約170億ドル売り越したことを受け、金融セクターの改革を強化している。写真はムンバイのインド証券取引委員会(SEBI)本部。9月12日、ムンバイで撮影(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)

Jayshree P Upadhyay Jaspreet Kalra Gopika Gopakumar

[ムンバイ 27日 ロイター] - インド政府は、外国の投資家が今年にインド株を約170億ドル売り越したことを受け、金融セクターの改革を強化している。米国の関税が経済に与える打撃を巡って懸念が広がる中、インドは資本バッファーの強化や国内の投資推進といった取り組みを進めてきた。

ここ数カ月にわたりインド準備銀行(RBI、中央銀行)とインド証券取引委員会(SEBI)によって外国投資家の市場参加と信用を強化する措置が既に発表されている。これらの措置には、企業の上場加速や外国ファンドと金融機関の参入、企業の借り入れを簡素化する規則、銀行に合併資金の調達を認める規則などが含まれている。

事情に詳しい規制当局筋と市場筋6人の話では、向こう半年から1年にわたってインドの金融セクター向け規則を緩和する他の措置が協議されている。

協議されている改革には、個人投資家による資本市場への参加を促す措置や、銀行規制をさらに緩和する措置が盛り込まれている。

関係者によると、改革は企業寄りの規則にするとともに、外国からの投資を復活させて成長を押し上げることを目指している。

RBIはロイターのコメント要請に返答しなかった。SEBIの広報は、外国投資家のインドへのアクセスを改善するとともにインドの世界的競争力を強化する11件の「主要な改革」を導入していると説明した。

外国投資家はインド株を2024年には1億2400万ドル、23年には200億ドルそれぞれ買い越していた。

ロイター
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