OPECプラス有志8カ国、9月も大幅増産 日量54.7万バレル

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は8月3日、オンライン会合を開き、9月に日量54万7000バレル増産することで合意した。写真はサウジアラムコのラスタヌラ製油所兼石油積出基地。2018年5月撮影(2025年 ロイター/Ahmed Jadallah)
Olesya Astakhova Ahmad Ghaddar Alex Lawler
[ロンドン 3日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は3日、オンライン会合を開き、9月に日量54万7000バレル増産することで合意した。ロシアに関連する供給障害の可能性が懸念される中、市場シェア回復に向けた増産を継続する。
8カ国が計画していた日量220万バレルの自主減産分の解消が前倒しで達成されることになる。
産油国は会合後の声明で、健全な経済と低水準の在庫を決定の理由に挙げた。
8カ国は4月に日量13万8000バレルの増産を開始し、5─7月は計画より多い41万1000バレル増産していた。8月は54万8000バレル増産する予定。
増産にもかかわらず、原油価格は季節的な需要増加もあり、高止まりしている。北海ブレント先物は1日、1バレル=70ドル近くで取引を終了。4月に付けた年初来安値の58ドル近辺を上回っている。
エネルギー・アスペクツの共同創業者アムリタ・セン氏は「70ドル前後というかなり堅調な原油価格は、OPECプラスに市場のファンダメンタルズに関する自信を与えている」と述べ、市場構造も在庫の逼迫を示していると指摘した。
次回の会合は9月7日の予定。関係者によると、約165万バレルの自主減産の扱いを議論する可能性がある。現在は来年末まで同水準の自主減産を続けることになっている。