ニュース速報
ワールド

OPECプラス有志8カ国、9月も大幅増産 日量54.7万バレル

2025年08月04日(月)07時10分

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は8月3日、オンライン会合を開き、9月に日量54万7000バレル増産することで合意した。写真はサウジアラムコのラスタヌラ製油所兼石油積出基地。2018年5月撮影(2025年 ロイター/Ahmed Jadallah)

Olesya Astakhova Ahmad Ghaddar Alex Lawler

[ロンドン 3日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は3日、オンライン会合を開き、9月に日量54万7000バレル増産することで合意した。ロシアに関連する供給障害の可能性が懸念される中、市場シェア回復に向けた増産を継続する。

8カ国が計画していた日量220万バレルの自主減産分の解消が前倒しで達成されることになる。

産油国は会合後の声明で、健全な経済と低水準の在庫を決定の理由に挙げた。

8カ国は4月に日量13万8000バレルの増産を開始し、5─7月は計画より多い41万1000バレル増産していた。8月は54万8000バレル増産する予定。

増産にもかかわらず、原油価格は季節的な需要増加もあり、高止まりしている。北海ブレント先物は1日、1バレル=70ドル近くで取引を終了。4月に付けた年初来安値の58ドル近辺を上回っている。

エネルギー・アスペクツの共同創業者アムリタ・セン氏は「70ドル前後というかなり堅調な原油価格は、OPECプラスに市場のファンダメンタルズに関する自信を与えている」と述べ、市場構造も在庫の逼迫を示していると指摘した。

次回の会合は9月7日の予定。関係者によると、約165万バレルの自主減産の扱いを議論する可能性がある。現在は来年末まで同水準の自主減産を続けることになっている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、米株安や円高嫌気し4万円

ワールド

ハマス「人質に援助提供の用意」、衰弱した男性映像に

ビジネス

豪ブルースコープ、ワイヤラ製鉄所買収へ企業連合結成

ビジネス

アングル:米雇用大幅下方修正と局長解任、データ信頼
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザベス女王の「表情の違い」が大きな話題に
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マ…
  • 5
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 6
    ハムストリングスは「体重」を求めていた...神が「脚…
  • 7
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 8
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 9
    すでに日英は事実上の「同盟関係」にある...イギリス…
  • 10
    なぜ今、「エプスタイン事件」が再び注目されたのか.…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 3
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿がSNSで話題に、母親は嫌がる娘を「無視」して強行
  • 4
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 5
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 6
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目…
  • 7
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 8
    カムチャツカも東日本もスマトラ島沖も──史上最大級…
  • 9
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 10
    オーランド・ブルームの「血液浄化」報告が物議...マ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 7
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中