ニュース速報
ワールド

米誌、フーシ派攻撃のチャット公開 民主党は高官に辞任要求

2025年03月27日(木)04時58分

米誌アトランティックは26日、米軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃計画が外部に漏えいした問題を巡り、政権高官による通信アプリ「シグナル」のグループチャットでのやりとりを公開した。(2025年 ロイター//Leah Millis)



[ワシントン 26日 ロイター] - 米誌アトランティックは26日、米軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃計画が外部に漏えいした問題を巡り、政権高官による通信アプリ「シグナル」のグループチャットでのやりとりを公開した。標的とされた人物の名前や正確な居場所などの情報は含まれていないが、空爆の開始時間などが書き込まれている。

極めて機密性の高い攻撃計画が通信アプリで共有されていた事態が発覚したことを受け、米民主党からはトランプ大統領の国家安全保障チームのメンバーを罷免すべきとの声が上がっている。

これに対しヘグセス国防長官は、攻撃計画に関するメッセージを送信したことを繰り返し否定。トランプ大統領および顧問らも、機密情報は共有されていないと主張している。   

公開されたやり取りによると、ヘグセス国防長官はグループチャットに「米東部時間午前11時44分。天候は良好。作戦の実行がゴー(GO)と確認」と書き込んだ。

その後「12時15分、F18戦闘機出撃(攻撃第1弾)」「13時45分、F18の第1次攻撃開始(標的のテロリストは既知の位置におり、時間通り攻撃すべき。ドローン(MQ9)も出撃)」と続く。

その数時間後、ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)が「建物が倒壊。身元を確認」と送信し、フーシ派のミサイル専門家の殺害を確認した。

ロイターは、倒壊した建物の種類や屋内にいた人数、民間人の犠牲者は出ていないとする国防総省の情報などについて確認できていない。 

同問題を巡っては、アトランティックのジェフリー・ゴールドバーグ編集長が24日、今月13日にウォルツ補佐官に、シグナルの「フーシPCスモールグループ」というグループに招待されたと明らかにしたことで発覚。グループチャットにはバンス副大統領、ルビオ国務長官、中央情報局(CIA)のラトクリフ長官、ギャバード国家情報長官らが参加していたもよう。

ウォルツ氏はシグナルのグループをつくったのは自分で、情報漏えいの「全責任は私にある」としつつも、機密情報は共有されなかったとも強調。トランプ大統領もウォルツ氏を擁護している。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英も「貯蓄から投資へ」、非課税預金型口座の上限額引

ワールド

来年のG20サミット、南ア招待しないとトランプ氏 

ビジネス

米ホワイトハウス付近で銃撃、州兵2人重体 当局はテ

ワールド

トランプ氏、高市氏に日中関係の状況悪化望まずと伝達
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 5
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業…
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 9
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中