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NZ中銀、気候リスク管理で指針案 シナリオ分析など提唱

3月29日 ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は29日、事業体が広範なリスク管理の枠組みの中でどのように気候関連リスクを管理できるかを提案する指針案を公表した。写真はニュージーランド準備銀行の入り口。2017年7月、ウェリントンで撮影(2023年 ロイター/David Gray)
[29日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は29日、事業体が広範なリスク管理の枠組みの中でどのように気候関連リスクを管理できるかを提案する指針案を公表した。
中銀は声明で「事業体が行動計画や目標を策定する際に、洪水や干ばつの増加など、可能性の高い将来のさまざまな気候シナリオを事前に予想し、ビジネスモデルや戦略の耐性を確保することが重要だ」と表明。事業体に対し気候関連のシナリオ分析とストレステストの能力を開発することを提案している。
指針案では、事業体が広範なリスク管理の枠組み内で気候関連リスクを管理することを提唱。ただ気候関連リスクの一部の特徴については、個別に分析的な考察を行うことが重要としている。
NZでは年初から自然災害は相次いでおり、保険金請求額はすでに10億NZドルを超えている。政府は一部の地域について再建のリスクが高すぎないか分析を進めている。
中銀のホークスビー副総裁は「われわれは気候関連リスクが全ての事業体に等しく影響するわけではないことを認識しており、指針では釣り合いの取れた対策が適切だと強調している」と述べた。