米12月雇用、予想下回る5万人増 失業率4.4%に低下
米労働省が9日発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は5万人増加にとどまり、ロイター調査によるエコノミスト予想の6万人増を下回った。2022年4月撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
Lucia Mutikani
[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日発表した2025年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比5万人増と、市場予想の6万人増を下回った。とりわけ建設、小売、製造業での雇用減が目立った。
一方、失業率は4.4%に低下。時間当たり賃金は前年比3.8%上昇と、伸びは11月の3.6%から加速し、米連邦準備理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くとの見方を支えた。
フィッチ・レーティングスの米経済調査責任者オル・ソノラ氏は、失業率の低下が「減速する労働市場支援に向けたFRBの焦りを和らげるだろう」と指摘。同時に「雇用の伸び鈍化という問題を無視することはできない。採用は依然として停滞し、景気循環に敏感な分野の雇用の伸びも安心できるシグナルを発していない」という見方を示した。
米政権の関税措置や移民政策が労働者の需給双方に影響しているという指摘がある。また、人工知能(AI)への投資拡大を背景に、企業は採用に慎重姿勢を維持する中、「雇用なき景気拡大」が鮮明となっている。
11月の雇用者数は6万4000人増から5万6000人増に下方改定された。また、10月は10万5000人減から17万3000人減と、約5年ぶりの大幅な下方改定となった。
25年は年間58万4000人増、月平均で4万9000人増にとどまった。24年は約200万人の雇用が創出された。ただ、来月に1月の雇用統計と合わせて公表されるベンチマーク改定で下方修正される可能性がある。
11月の失業率は当初発表の4.6%から4.5%に下方改定された。
12月の雇用者数の増加は一部の業種に集中。レストラン・バーは2万7000人増、医療関連が2万1000人増、社会扶助は1万7000人増。
一方、小売は2万5000人減、製造は8000人減、建設は1万1000人減だった。連邦政府は2000人増加したものの、トランプ大統領の政府縮小政策を背景に、25年は年間で27万4000人減少した。
雇用増を報告した業界の割合は12月は50.8%と、11月の55.6%から低下した。
過去3カ月間の雇用者数の伸び平均は月間2万2000人減少し、労働市場の減速を浮き彫りにした。エコノミストらは労働市場が「低採用、低解雇」の状態で停滞していると指摘している。
TDセキュリティーズの米国マクロストラテジスト、オスカー・ムニョス氏は「低採用、低解雇」の労働市場の構図が26年第1・四半期まで失業率を押し上げ続けると予想している」との見方を示した。
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