午前の日経平均は小反落、手掛かり難で方向感乏しい
東京証券取引所で2024年12月撮影。REUTERS/Kim Kyung-Hoon
Hiroko Hamada
[東京 28日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比22円34銭安の5万0144円76銭と小幅反落した。前日の米国株市場が休場で手掛かりが不足する中、方向感のない展開が続いた。前日までの3営業日で1500円超値上がりしていた反動で、寄与度の高い銘柄の一角には売りが出た。
日経平均は前営業日比51円高でスタートした後、マイナス圏に沈み、一時177円安の4万9989円54銭まで下落した。その後は下げ幅をどんどん拡大する動きにはならなかったが、前場後半にかけて小幅安でもみ合う展開が続いた。寄与度の高い銘柄の下げが重しとなった半面、プライム市場では7割近くの銘柄が値上がりし、底堅さも確認された。
GCIアセットマネジメントのポートフォリオマネージャー・池田隆政氏は「米国株が休場だったので材料が乏しく、方向感を見出しにくい」と話す。週末を控えて積極的な買いが入りづらい中、「終値で5万円台を維持できるか注目される」(国内証券・ストラテジスト)との声も聞かれた。
一方、目先にかけては「感謝祭の後くらいからは海外勢が年末ムードに入り、積極的な買いは入りにくそうだ」(池田氏)として、日経平均は横ばい圏での推移が続くのではないか、という。
TOPIXは0.14%高の3373.20ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆0214億7700万円だった。東証33業種では、鉄鋼、その他製品、パルプ・紙など25業種が値上がり。陸運、不動産、電気機器など8業種が値下がりした。
個別では、指数寄与度の高い東京エレクトロン、ファーストリテイリングが下落。アドバンテストやソフトバンクグループは上昇。主力のソニーグループ、トヨタ自動車は小幅安、任天堂はしっかりだった。
マンダムは3%超高。同社は前日、MBO(経営陣が参加する買収)の一環として実施中の株式公開買い付け(TOB)の価格を2520円に引き上げると発表、手掛かりになった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1124銘柄(69%)に対し、値下がりが419銘柄(26%)、変わらずが65銘柄(4%)だった。





