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日経平均は大幅反落し5万2000円割れ、利益確定の売り優勢 好決算には買い

2025年11月04日(火)16時11分

 11月4日、東京株式市場で日経平均は大幅反落し、前営業日比914円14銭安の5万1497円20銭で取引を終えた。2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反落し、前営業日比914円14銭安の5万1497円20銭で取引を終えた。朝方は最高値を更新する場面があったが、次第に利益確定売りが優勢となり、後場は軟調な地合いが継続した。大引けにかけて指数寄与度の大きい銘柄の売りが強まり、安値引けとなった。一方、好決算銘柄には買いが入り、個別物色もみられた。

日経平均は前営業日比117円安でスタートした後、プラス転換し、前場前半に225円高の5万2636円87銭まで上昇した。その後は不安定な値動きが続き、再びマイナス圏に沈んだ。

後場に入ると下げに転じる銘柄が増え、大引けにかけてマイナス幅を拡大。寄与度の大きい銘柄群の売り圧力が強まり、相場を押し下げ、節目の5万2000円を割り込んで引けた。一方、個別物色は活発で、決算発表を受けた売り買いがみられた。

市場では「相場のムードが悪化したというよりは、ここのところの急ピッチな上昇の反動で利益確定売りが先行したようだ」(岩井コスモ証券の投資調査部部長・有沢正一氏)との声が聞かれた。相場を主導してきたAI(人工知能)・半導体関連銘柄の物色は続くとみられる一方、「最近はAIインフラ関連株も買われ、物色の裾野が広がってきている」(有沢氏)という。

目先は、AI関連株の循環的な動きが継続し、日経平均が5万2000円台で値固めできるかが注目される、との指摘があった。

TOPIXは0.65%安の3310.14ポイントで取引を終了。一時、取引時間中の最高値を更新した。プライム市場指数は0.64%安の1704.49ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は8兆7044億5500万円と、商いが膨らんだ。明日に日経平均構成銘柄の入れ替えを控え、需給面での売り買いが活発になったとみられている。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.35%安の712.15ポイントと、小幅に反落した。

きょうグロース市場に新規上場したNEは公開価格と同様の750円で初値を付け、一時780円まで上昇。706円で取引を終えた。

個別では、ソフトバンクグループ、アドバンテストが大幅下落し、2銘柄で日経平均を724円ほど押し下げた。一方、前週末に決算を発表した東京エレクトロンがしっかり、レーザーテックは大幅高となった。

きょう業績見通しの下方修正を発表した商船三井が軟調。一方、三菱商事も値下がりした。同社が発表した2025年4─9月期の連結業績(国際会計基準)は、純利益が前年比42.4%減の3558億円だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり852銘柄(52%)に対し、値下がりが716銘柄(44%)、変わらずが47銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 51497.20 -914.14 52294.31 51,497.20─52,636.87

TOPIX 3310.14 -21.69 3327.11 3,310.04─3,352.79

プライム市場指数 1704.49 -10.94 1710.82 1,704.42─1,726.17

スタンダード市場指数 1480.16 -4.95 1486.25 1,480.16─1,489.45

グロース市場指数 926.62 -3.21 928.51 920.15─931.86

グロース250指数 712.15 -2.49 713.40 706.34─716.27

東証出来高(万株) 305738 東証売買代金(億円) 87044.55

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