ニュース速報
ビジネス

在米日系企業の半数、「トランプ関税」影響見込む=ジェトロ調査

2025年01月17日(金)16時47分

 1月17日、日本貿易振興機構(ジェトロ)は在米の日系企業を対象としたトランプ米新政権の政策に関するアンケート調査の結果を公表した。写真は日本国旗と東京港。2012年12月撮影(2025年 ロイター/Yuriko Nakao)

Kentaro Okasaka

[東京 17日 ロイター] - 日本貿易振興機構(ジェトロ)は17日、在米の日系企業を対象としたトランプ米新政権の政策に関するアンケート調査の結果を公表した。半数近くが関税政策の影響を受けると回答し、うち72%が原材料や製品の輸入価格上昇、納期遅延など「マイナスの影響」を懸念していると答えた。対中追加関税の影響への懸念が目立った。

調査は1月8─10日(米国時間)、694社を対象に実施し、260社から回答を得た。

調査では、移民・外国人就労ビザ政策についても40%が影響があるとみており、移民が多い州の工場で作業員確保が困難になることや、駐在員ビザの発給が厳格化されることを不安視する声が出た。

一方、トランプ政権の政策全体の影響の有無については「現時点では分からない」との回答が48%と最も高く、具体策を打てず、情報収集を強化して新政権の動向をうかがう姿勢も浮かび上がった。

自動車等部品企業のうち52%がマイナス影響を受けると答え、業種別では最高となった。自由貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」のルールを無視して関税が課されれば「事実上、北米の自動車サプライチェーンは崩壊する」との回答もあった。

新政権の政策を見据えた対策として、中国やメキシコの生産拠点や調達先の見直し、在庫の積み増しなどを図る動きが広がっていることも分かった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、EUが凍結資産を接収すれば「痛みを伴う対応

ビジネス

英国フルタイム賃金の伸び4.3%、コロナ禍後で最低

ビジネス

ユニリーバ、第3四半期売上高が予想上回る 北米でヘ

ワールド

「トランプ氏は政敵を標的」と過半数認識、分断懸念も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺している動物は?
  • 3
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 4
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 7
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 10
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中