ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、週足では下落 インフレピーク示す指標を材料視

2022年08月13日(土)06時05分

ニューヨーク外為市場で、ドルが5営業日ぶりに上昇。しかし、週間では下落する見通し。複数の米連邦準備理事会(FRB)当局者が金融引き締めに対するコミットメントを改めて表明しているものの、インフレがピークに達したことを示唆するデータが材料視された。(2022年 ロイター/Gary Cameron)

[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが5営業日ぶりに上昇。しかし、週間では下落する見通し。複数の米連邦準備理事会(FRB)当局者が金融引き締めに対するコミットメントを改めて表明しているものの、インフレがピークに達したことを示唆するデータが材料視された。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.504%高の105.65。ただ、週間では約0.84%安となる見通し。

米労働省が12日発表した7月の輸入物価は前月比1.4%下落した。下落は7カ月ぶり。下落幅は2020年4月以降で最大だった。

今週発表された7月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)もともにインフレ鈍化の兆候を示唆し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%ポイント利上げ観測が後退した。

クラリティFXのディレクター、アモ・サホタ氏は「投資家は依然として幾分神経質となってる。インフレがピークに達している一段の証拠を確認する必要がある」と述べた。

サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は11日、インフレ統計など最近の経済指標を踏まえると、9月に50ベーシスポイント(bp)利上げするのが「妥当」としつつ、データ次第では75bpの可能性も排除しない姿勢を示した。

コンベラのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「FRBは時期尚早の政策転換という考え方に反発するだろう」と指摘。「インフレ抑制のために行ってきた努力が水の泡になる恐れがあるからだ」と述べた。

金融市場に織り込まれた9月の0.75%ポイント利上げの確率は42.5%、0.50%ポイント利上げは57.5%。

ドル/円は0.39%高の133.495円。

ポンド/ドルは0.6%安の1.2141ドル。6月の英国内総生産(GDP)は前月比0.6%減と、予想ほど落ち込まなかったものの、景気後退懸念はくすぶっている

ユーロ/ドルは0.53%安の1.02625ドル。コメルツ銀行は、ユーロ圏の景気後退を基本シナリオとし、ユーロ/ドルの見通しを下方修正。ユーロが12月時点で0.98ドルまで下落し、回復するのは2023年後半と予想した。

ドル/円 NY終値 133.48/133.51

始値 133.60

高値 133.89

安値 133.42

ユーロ/ドル NY終値 1.0258/1.0262

始値 1.0291

高値 1.0297

安値 1.0239

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正-三越伊勢丹HD、通期純利益予想を上方修正 過

ビジネス

シンガポール中銀、トークン化中銀証券の発行試験を来

ビジネス

英GDP、第3四半期は予想下回る前期比+0.1% 

ビジネス

SBI新生銀、12月17日上場 時価総額1.29兆
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 8
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 9
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 10
    「麻薬密輸ボート」爆撃の瞬間を公開...米軍がカリブ…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中