最新記事

人権問題

英国でトランプ氏の入国禁止のネット嘆願、3万5000人超が署名

署名がこのまま増えれば英国議会での議案対象へ

2015年12月10日(木)09時58分

暴言で墓穴を掘るはめに?  12月9日、米大統領選で共和党指名有力候補と目されるトランプ氏がイスラム教徒の米国入国禁止を提案したことを受け、3万5000人以上の英国人が同氏の入国を禁止するネット嘆願書に署名した。米ニューハンプシャー州で1日撮影(2015年 ロイター/Mark Kauzlarich)

 来年11月の次期米大統領選で共和党指名有力候補と目されるドナルド・トランプ氏がイスラム教徒の米国入国禁止を提案したことを受け、3万5000人以上の英国人がトランプ氏の同国入国を禁止するネット嘆願書に署名した。

 9日未明までに3万5827人が署名し、その数はうなぎ上り。英政府は署名数が1万を超えた嘆願書にはすべて対応し、10万を超えた段階で議会での議案対象としている。

 嘆願書の一部には「英国はこれまで幾度となくヘイトスピーチをした人物の入国を禁止してきた。英国が『容認できない振る舞い』の基準を同国への入国を希望する個人に対して引き続き適用する場合、その基準はその個人の経済その他の状態いかんに関わらず、公平に適用されなければならない」と書かれている。

 英当局が「容認できない振る舞い」をしたと判定した人物に、実際に入国禁止措置を出すのは英内務省。過去には、英社会に暴動を誘発するような嫌悪を煽った人物に対し、入国拒否を複数回発動している。

 英首相の報道官によれば、トランプ氏の発言についてキャメロン首相は「敵対的で、救いようがなく、単純に間違っている」と考えているという。

 

[ロンドン 9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ハマス、新たに人質1人の遺体を引き渡し 攻撃続き停

ワールド

トランプ氏、米国に違法薬物密輸なら「攻撃対象」 コ

ビジネス

米経済、来年は「低インフレ下で成長」=ベセント財務

ビジネス

トランプ氏、次期FRB議長にハセット氏指名の可能性
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止まらない
  • 4
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 5
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 6
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 9
    【香港高層ビル火災】脱出は至難の技、避難経路を階…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中