最新記事

動脈硬化の原因となり毎年50万人超が死亡 米国で禁止され日本では使われている「絶対に口にしてはいけない」食品とは...

2023年6月23日(金)12時38分
デイヴィッド・ローベンハイマー、スティーヴン・J・シンプソン *PRESIDENT Onlineからの転載
ファストフードを前にした女性

私たちの身の回りには超加工食品で作られた食品があふれている、 Pattysan - shutterstock


健康のためにはどんなことに気をつければいいのか。シドニー大学教授で栄養生態学の世界的権威であるデイヴィッド・ローベンハイマーさんらによる『食欲人』(サンマーク出版)より、健康に悪影響を及ぼす危険な食品についての解説を紹介する。


最悪の場合は死に至る「超加工食品」とは

現代の食環境が有害化した経緯を理解しようとする私たちの探究は、デイヴィッドが2015年にブラジルから受け取ったメールをきっかけに、重要な一歩を踏み出した。メールの差出人は公衆衛生栄養学の第一人者、サンパウロ大学のカルロス・モンテイロ教授。

カルロスは、人間とペットの摂食パターンに関する私たちの論文を読み、彼の研究に関連があることに気づいて連絡をくれたのだった。カルロスはさまざまな種類の食品と肥満との関係を、世界中で調べている。まずブラジル、それからアメリカやそのほか多くの国で実施された彼の研究は、明確なパターンを明らかにした。「超加工食品」と呼ばれる分類の食品の摂取量が増えると、肥満が増えるのだ。

そして肥満が増えるほど、糖尿病や心疾患、脳卒中、特定の種類のがん、早死が増えるのは周知のとおりである。人間の健康にこれほどの悪影響をおよぼしている、超加工食品とはいったい何だろう?

超加工食品が、ほかの種類の加工食品とどう違うのかを理解する必要がある。加工食品の多くはなんの危険性もなく、むしろ健康によいものさえある。ここで、カルロスと研究仲間の出番となる。カルロスらは食品を加工のレベルに応じて分類し、健康を脅かす加工食品を特定するためのシステムを開発した。この方式は、「NOVAシステム」と呼ばれる。

安全な加工食品

NOVAシステムは、食品を加工の性質によって4つに分類した。

■グループ1:食品の長期保存、簡易調理のための加工

その1つ目、NOVAグループ1は、非加工食品と、組成をほとんど変化させない単純な方法――乾燥、粉砕、焙煎、煮沸、低温殺菌、非食用部分の除去、真空パックなど――で加工された食品である。

グループ1の加工の主な目的は、保存性を高めて食品の寿命を延ばすことや、調理を簡易化することにある。この分類の食品の例には、低温殺菌牛乳、粉乳、冷凍・缶詰野菜、無塩のローストナッツ、乾燥豆などがある。

■グループ2:下ごしらえ、風味づけのための加工

NOVAグループ2は、グループ1のようなホールフードを含まず、食品の下ごしらえや調理、風味づけに使われる食材である。バターやオイルなどの油脂類、メープルシロップなどの砂糖および関連製品、塩などがこれに含まれる。

これらの食材は、主に精製、抽出、圧搾、また塩の場合は採取、蒸発などの機械的加工によって製造される。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日経平均は4日続落、朝高後に軟化 原油高が重し

ビジネス

スイス中銀、25年に外貨購入拡大 米関税でフラン高

ワールド

イラン、UAEに新たな攻撃 石油施設が2日連続で標

ビジネス

ローム、デンソーの株式取得提案を特別委で「真摯に検
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 6
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングア…
  • 7
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 8
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 9
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中