最新記事
AI

キャリアのスタートラインにすら立てなくなるかも...AIが搔き立てるホワイトカラーの雇用不安

White-Collar Recession

2025年3月26日(水)17時30分
ジュリア・カーボナロ(米政治・経済担当)
ホワイトカラーの就職口は急減している

ホワイトカラーの就職口は急減している ILLUSTRATION BY CEMILE BINGOL/GETTY IMAGES

<アメリカでは失業者の4人に1人が知識労働者という調査結果が...AIなどの発展により、ホワイトカラーは無縁だったはずの雇用不安と向き合わざるを得なくなっている>

アメリカで、ホワイトカラーの雇用市場が急激に冷え込んでいる。テクノロジー、司法、通信、メディアなどの分野で、失業者が再就職に苦労するケースが増えてきた。


1月の失業率は4%と、雇用市場は安定しているように見える。しかし多くのホワイトカラー労働者がリストラに遭い、次の就職先を確保できずにいるという報告が相次いでいる。

昨年10月に発表された格付け会社S&Pグローバルの報告書は、「専門職・ビジネスサービス部門」で働く労働者の数が低迷していることを浮き彫りにした。

20年4月からの4年間でこの部門の労働者は380万人近く増加し、2290万人に到達。だが2300万人の手前でピークアウトし、成長はおおむね止まった。

またS&Pグローバルによれば、昨年に失業したアメリカ人の4人に1人が「ホワイトカラー」に分類される専門職・ビジネスサービス部門で働いていた。専門職・ビジネスサービス部門とは行政機関や民間企業の総務、人事、財務など事務職全般を指す。

「アメリカ経済における景気循環と構造上の要因が相まって、『知識労働者』すなわち『ホワイトカラー』の雇用を減速させた」と、求人サイト運営会社グラスドアから独立したエコノミストのアーロン・テラザスは言う。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総

ワールド

トランプ氏、マムダニ次期NY市長と初会談 「多くの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 8
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中