移民に厳しいのはオバマだった
2017年05月11日(木)18時30分
その5カ月後、トランプが大統領選に勝利し、新たな移民政策の準備が始まった。当局は移民法に違反した者なら誰でも逮捕・送還できるようになり、オバマ時代のように免除が適用されるカテゴリーはない。
トランプは、簡単な手続きで不法移民を退去できるよう規定を改めることも計画している。移民局職員の数を増やし、同等の任務を行う権限を地元の警察官に与えるほか、不法移民を保護している「聖域都市」の自治体の予算を削減する意向も示している。
実際は、こうした事態には至っていない。だがトランプの移民政策に対して、不法移民やその家族は警戒を強めている。オバマは確かに「送還司令官」だったかもしれないが、今ほど多くの不法移民の安眠を妨げることはなかったはずだ。
ミレン・ギッダ
[2017年5月2日&9日号掲載]