ロシアがイランを水面下で支援 衛星画像提供やサイバー協力=ウクライナ
3月29日、サウジアラビアのプリンス・スルタン空軍基地で、イランによる攻撃を受けて破損した米軍の早期警戒管制機(AWACS)「E-3セントリー」。ソーシャルメディアより。REUTERS
Tom Balmforth John Irish
[ロンドン/パリ 7日 ロイター] - イランが中東地域の米軍施設などを攻撃する際に、ロシアが攻撃目標に関する詳細な人工衛星画像を提供して側面支援していたことが、ウクライナ情報機関の分析で明らかになった。
ロイターが内容を確認したこの分析によると、ロシアとイランのサイバー領域による協力関係も判明した。
こうした分析で、2月末の米・イスラエルによるイラン攻撃以降、ロシアが水面下で実施していたイラン支援の詳しい実態が浮かび上がってきた。
分析に基づくと、ロシアの衛星は3月21日から31日にかけて、中東11カ国にある少なくとも24カ所を調査し、米軍や他国軍の基地、空港、石油施設などを含む46の「目標」をカバーした。
この調査から数日以内に、目標とされた軍事基地や司令部がイランの弾道ミサイルやドローン(無人機)の攻撃を受けており、はっきりとした因果関係が示されている。
サウジアラビアの一部については9回も調査が行われ、その中にはキング・ハーリド軍事都市上空での5回の観測などが含まれており、米国製の高高度防衛ミサイル(THAAD)システムの配置状況を特定しようとする試みとみられている。
またトルコ、ヨルダン、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)の一部地域もそれぞれ2回ずつ衛星監視対象となり、イスラエル、カタール、イラク、バーレーン、英領チャゴス諸島ディエゴガルシア島の施設も1回ずつ衛星が観測したという。
さらにウクライナ側の分析では、ロシアの衛星が、イランによって事実上封鎖されているホルムズ海峡の積極的な監視も行っているもようだ。
このような衛星画像のロシアとイランによる共有は、両国が恒常的に使用している通信連絡ルートを通じて組織的に実行され、テヘランに駐在するロシアの軍情報要員が仲介・促進する役割を担っている可能性がある、というのが分析結果だった。
またウクライナ情報機関や地域の安全保障関係者の話では、ロシアはサイバー領域においてもイランに支援の手を差し伸べているように見受けられる。
イランが統制するハッカー集団は2月下旬以降、行動が活発化しており、主にペルシャ湾岸地域の重要インフラや通信会社を標的にしているという。
ウクライナ側は、ロシアとイランのハッカー集団が通信アプリのテレグラムを通じて相互に連携し、両国の複数のハッカー集団が協力関係にあるとの見方を示した。
実際3月には複数のハッカー集団が、イスラエルのエネルギー企業の情報通信システムに対する攻撃を警告するメッセージをテレグラムに公開した。
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