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戦争長期化でイラン緊急医療物資が枯渇の恐れ=赤十字

2026年04月03日(金)13時20分

2026年4月1日に公開されたビデオより。イランのテヘランで、攻撃を受けた建物の近くに人々が立っている様子。Iranian Red Crescent Society/Handout via REUTERS

Emma Farge

[ジュ‌ネーブ 2日 ロイター] - 国際赤‌十字・赤新月社連盟(IFRC)の現地代表​部トップのマリア・マルティネス氏は2日、テヘランからロイ⁠ターのビデオインタビ​ューに応じ、イラン国内の緊急医療ニーズが急激に増加しており、戦争が長引けば外傷治療キットやその他の装備品の在庫が底をつく恐れがあると語った。

イラン全⁠土で活動する唯一の人道支援団体であるIFRCによると、米国とイスラエル軍のイランに対する⁠空爆​が2月28日に始まって以来、1900人以上が死亡し2万1000人以上が負傷した。他の推計は犠牲者数がさらに多いとしている。

マルティネス氏によると、緊急備蓄は現時点で不足していないが、戦闘が続いて、とりわけ物資の価格が高騰し限られた資金が底を⁠つけば、状況が悪化する見込みだ。‌同氏は「ニーズは急激に増えているが資源に限りがあ⁠る」⁠と語った。

また、人々が爆撃を恐れて支援を求めるために外出するのを控えるのではないかと懸念を示し、「街中は全く人通りがなく(中略)恐怖と不安の色が人々の目に感じられる」と‌語った。

IFRCはイラン国内の全31州に10万人の救護要員やヘリコプ​ター、‌救助犬を配置し、⁠空爆による負傷​者の応急処置や避難民に対する支援を実施している。

イランが報復としてホルムズ海峡を閉鎖したため物流の停滞がさらに深刻化しており、IFRCはドバイの倉庫にある必要物資を数週間にわたって輸入でき‌ていない。

IFRCのサプライチェーン担当ディレクターのセシル・テラズ氏によると、4月7日にトルコ​から陸路で物資を輸送する⁠計画だが到着までに数週間かかるという。

IFRCは4000万スイスフラン(約5005万ドル)の緊急支援要請を拡大せざるを得なくなる恐れ​があるが、現時点でわずか6%しか集まっていないという。マルティネス氏は「民間人を保護しこの緊急対応活動を維持するために国際社会の支援拡大が不可欠だ」と述べた。

ロイター
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