国連事務総長、不十分な債務救済がアフリカの社会不安の原因と警告
9月5日、国連のグテレス事務総長はアフリカ諸国について、不十分な債務救済や資源の乏しさが社会不安につながっているとの認識を示し、国際的な金融構造の改革を促した。8月撮影(2024年 ロイター/Lirio da Fonseca)
Joe Cash
[北京 5日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は5日、アフリカ諸国について、不十分な債務救済や資源の乏しさが社会不安につながっているとの認識を示し、国際的な金融構造の改革を促した。
ケニアでは増税に反対するデモ隊と警察が衝突し、ナイジェリアや ウガンダでは生活費を巡り抗議デモが発生した。
アフリカ諸国は20カ国・地域(G20)が提唱した「共通枠組み」を通じた債務再編を模索してきたが、協議は期待通りに進んでいない。
ザンビアは6月、債務不履行から3年以上を経て、このスキームを活用した債務再編に成功した最初の例となった。
グテレス氏は北京で開催された中国アフリカ協力フォーラム首脳会合で、アフリカの債務は「持続不可能で社会不安の原因となっている」と指摘。
「アフリカは効果的な債務救済を受けることができず、資源も乏しく、国民の基本的なニーズに応えるための資金も明らかに不足している」と述べた。
その上で「時代遅れで非効率的な国際金融構造の抜本的改革」の重要性を指摘し、中長期的な解決策を模索しつつ流動性の提供を可能とする政策の必要性を訴えた。