ニュース速報

ワールド

ロシア、ウクライナ各地に大規模ミサイル攻撃 11人死亡

2023年01月27日(金)10時13分

ロシアは26日朝の通勤で混雑する時間帯にウクライナに対しミサイル攻撃を行い、首都キーウで少なくとも1人が死亡した。地下鉄駅のシェルターに避難する人々、キーウで26日撮影。(2023年 ロイター/Viacheslav Ratynskyi)

[キーウ 26日 ロイター] - ロシアは26日、ウクライナ各地に対する大規模なミサイル攻撃を行った。ウクライナ国家緊急事態管理庁によると、少なくとも11人が死亡。攻撃による被害は11地域にわたり、少なくとも11人が負傷、35棟の建物が損壊した。

米独は前日、ウクライナに対する戦車供与を決定し、ウクライナは対ロシア戦における転換点になりうる動きとして歓迎の意を表明。ただロシアは激しく反発し、前夜からウクライナに対するドローン(無人機)攻撃を行っていた。

ウクライナ軍のザルジニー総司令官によると、ロシア軍は少なくとも1発の極超音速ミサイル「キンジャール」を含む合計55発のミサイルを発射。ウクライナ軍はこのうち47発を撃墜した。うち20発はキーウ近郊で撃墜されたという。

ウクライナ空軍のイーナット報道官は、ロシア軍の戦略爆撃機「TU95」少なくとも6機がロシア北極圏ムルマンスクから飛来し、長距離ミサイルを発射したとしている。

シュミハリ首相は、ロシア軍はエネルギー施設を標的に攻撃し、キーウの気温が氷点下となる中、ウクライナの国民から「光と暖房」を奪うことを目的としていると指摘。「変電所が攻撃を受けたが、エネルギーシステムは制御下にある」と述べた。

26日朝の通勤で混雑する時間帯に行われたロシア軍のミサイル攻撃で、首都キーウで少なくとも1人が死亡した。また、黒海に面したオデーサ地域では重要インフラが被害を受けた。

全国的に空襲警報が出される中、キーウでは多くの人々が地下鉄の駅に避難。市当局者によると、市南部の非居住用建物が攻撃を受け、55歳の男性1人が死亡、2人が負傷した。

オデーサ地区の軍政当局によると、重要なエネルギーインフラ施設2カ所に被害があったという情報が入っている。これらの攻撃による死傷者はいないという。

攻撃の開始時、ロイターの記者はキーウから約30キロ離れた地点で、低空で飛ぶミサイルの音を聞いた。

また、キーウやオデーサなどウクライナ各地では、ミサイル攻撃の危険性があるため緊急措置として電力を停止した。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

BMW、第2四半期販売は小幅増 中国不振を欧州がカ

ワールド

ロシアに関する重要声明、14日に発表とトランプ米大

ワールド

ルビオ長官、11日にマレーシアで中国外相と会談へ 

ワールド

UAE、産油能力を一段と拡大する可能性も=エネルギ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、「強いドルは終わった」
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 6
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 7
    アメリカの保守派はどうして温暖化理論を信じないの…
  • 8
    犯罪者に狙われる家の「共通点」とは? 広域強盗事…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    ハメネイの側近がトランプ「暗殺」の脅迫?「別荘で…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 10
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中