ニュース速報

ワールド

米テキサス州の移民死者51人に、メキシコ国籍の容疑者2人起訴

2022年06月29日(水)10時46分

米テキサス州サンアントニオで放置された大型トレーラーの中から不法移民とみられる遺体が多数発見された事件で、米・メキシコ政府当局者は28日、死者が50人に増加したと発表した。27日撮影(2022年 ロイター/Kaylee Greenlee Beal)

[サンアントニオ 28日 ロイター] - 米テキサス州で熱波の中で放置された大型トレーラーの中から不法移民とみられる遺体が多数発見された事件で、当局は28日、少なくとも51人が死亡したと発表した。メキシコ側から密入国したばかりとみられており、関与の可能性があるメキシコ国籍の容疑者2人が米国で起訴された。

遺体はテキサス州サンアントニオ郊外で27日に発見された。死者のうち39人は男性、12人が女性で、移民の密入国では近年で最も多くの犠牲者が出た事件の一つとなった。

裁判所資料や米当局の話によると、被告2人は米国に不法滞在中に銃器を所持した罪で起訴された。メキシコ当局者によると、トレーラーを運転していた米国人は入院中だが、起訴される見込み。

トレーラーは鉄道線路の近くに放置され、現地の気温は摂氏40度に迫っていた。

バイデン大統領は28日声明を発表し、「恐ろしく、悲痛な」事件と強調。「利益のために、脆弱な人々を搾取することは恥ずべきことだ」と非難し、密入国のあっせん業者を取り締まると強調した。

死者のうち27人以上がメキシコ人、3人がグアテマラ人、4人がホンジュラス人とみられる。3国の当局が明らかにした。

米税関・国境警備局(CBP)の高官らによると、トレーラーには約100人の移民が乗っていた可能性があるものの、正確な数字は不明という。

米・メキシコの当局者によると、移民は最近メキシコから越境し、トレーラーで働く場所に連れて行かれるところだったもよう。

バイデン政権にとって不法移民流入の抑制は難しい課題となっている。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 5
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 6
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 7
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 8
    三船敏郎から岡田准一へ――「デスゲーム」にまで宿る…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中