ニュース速報

ワールド

オーストラリア経済は自立する必要、労使は和解を=首相

2020年05月26日(火)17時46分

 5月26日、オーストラリアのモリソン首相は、新型コロナウイルスの感染拡大によって打撃を受けた経済を回復させるために労使の和解が必要だと訴えた。写真はシドニーで2月撮影(2020年 ロイター/Loren Elliott)

[シドニー 26日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は26日、新型コロナウイルスの感染拡大によって打撃を受けた経済を回復させるために労使の和解が必要だと訴えた。

オーストラリアの新型コロナ感染者は7100人余り、このうち死者は102人と先進国の中でも少ない方だが、感染拡大を防ぐために導入した封鎖措置は豪経済を30年ぶりのリセッション(景気後退)の瀬戸際に追い込んでいる。

モリソン首相は経済再生計画の概要を示す演説で、新型コロナの感染拡大を封じ込め、政府の2500億豪ドル(1645億米ドル)規模の景気刺激策も段階的に終了していくため、経済は自立する必要があると指摘。「ある時点で国内経済を集中治療室から出さなければならな」と語った。

モリソン首相は、労組と企業のトップが労使関係の改革を話し合う場を取り持つと約束した。

賃金の伸び悩みを巡り、労使間にはここ数年亀裂が広がっていたが、モリソン首相は、今年は失業率が10%を超える見通しであり、融和的アプローチの機が熟しているとの見解を示した。

また、新型コロナの感染拡大を防ぐため閉鎖している国境について、「近いうちに」開放する計画はないと述べた。隣国ニュージーランド(NZ)との相互往来再開に関しては、協議を継続する考えを示した。

モリソン首相は首都キャンベラの記者クラブで行ったスピーチで、ニュージーランドのアーダーン首相と同日朝に協議したことに言及し、2国間の相互往来再開について話し合いを継続すると述べた。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ネタニヤフ氏、イランの「演習」把握 トランプ氏と協

ワールド

トランプ氏、グリーンランド特使にルイジアナ州知事を

ワールド

ロ、米のカリブ海での行動に懸念表明 ベネズエラ外相

ワールド

ベネズエラ原油輸出減速か、米のタンカー拿捕受け
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中