ニュース速報

ワールド

米フロリダ州の乱射で50人死亡、容疑者は警備最大手に勤務

2016年06月13日(月)10時24分

 6月12日未明、米フロリダ州オーランドのナイトクラブで男が銃を乱射し、少なくとも50人が死亡、53人が負傷する米国史上最悪の乱射事件が起きた。現場に集まった警察車両と消防車、提供写真(2016年 ロイター/Orlando Police Department)

[ワシントン/オーランド(米フロリダ州) 12日 ロイター] - 米フロリダ州オーランドの、同性愛者が集まるナイトクラブで12日未明、男が銃を乱射し、少なくとも50人が死亡、53人が負傷する米国史上最悪の乱射事件が起きた。

過激派組織「イスラム国」(IS)は12日に犯行声明を出したが、米当局は事件とISを直接結びつける証拠は確認できていないとしている。

犯人の男はクラブ内で銃を乱射した後、人質を取って立てこもり、特殊機動隊との銃撃戦で射殺された。

男はフロリダ州に住む米国人オマル・マティーン容疑者(29)で、両親はアフガニスタンからの移民。世界最大の警備会社G4S(GFS.L)に2007年から警備員として勤務しており、業務の一環で銃を携帯していたと同社が明らかにした。

連邦捜査局(FBI)は同容疑者が戦闘グループを支持する発言をしたとして、2013年と14年に聴取を行ったが、犯罪につながる証拠は得られなかったという。

FBI当局者は、マティーン容疑者が12日朝に警察に電話をかけ、IS指導者への忠誠を誓ったと明らかにした。ただ、これとISとの関連を示す証拠はなく、さらなる調査が必要だとしている。

オバマ米大統領は事件を受けてホワイトハウスで会見し、「これは紛れもなくテロ行為であり、憎しみの行為だ」と非難した。

米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏は、事件発生から数時間後に「イスラム過激派によるテロ」をめぐる自身の主張が正しかったと今回の事件で示されたとツイート。同氏はその後の声明で、事件は「イスラム過激派のテロリスト」による犯行だったと断定。オバマ大統領が事件後の会見で「イスラム過激派」に言及しなかったことを強く非難し、オバマ氏に退陣を求めた。

また、大統領選で争う見通しとなった民主党のヒラリー・クリントン前国務長官についても、「イスラム過激派」に言及できないならば、大統領選から撤退すべきと語った。

*情報を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、貿易協定締結国に一部関税免除 金など4

ワールド

イスラエル軍、ガザ市住民に避難指示 高層ビル爆撃

ワールド

トランプ氏、「ハマスと踏み込んだ交渉」 人質全員の

ワールド

アングル:欧州の防衛技術産業、退役軍人率いるスター
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 5
    ロシア航空戦力の脆弱性が浮き彫りに...ウクライナ軍…
  • 6
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 7
    金価格が過去最高を更新、「異例の急騰」招いた要因…
  • 8
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 9
    今なぜ「腹斜筋」なのか?...ブルース・リーのような…
  • 10
    ハイカーグループに向かってクマ猛ダッシュ、砂塵舞…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 7
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 8
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 9
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中