ニュース速報
ビジネス

EUの投資、公的資金を民間の呼び水に=財務相会議

2024年11月05日(火)09時44分

 欧州連合(EU)は11月4日のブリュッセルでの財務相会議後に出した声明で、EUは環境から防衛に至る投資ニーズについて、一義的に公的資金を使い、民間投資の呼び水とすべきだとの考えを示した。7月18日、フランクフルトで撮影(2024年 ロイター/Jana Rodenbusch)

Jan Strupczewski

[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)は4日のブリュッセルでの財務相会議後に出した声明で、EUは環境から防衛に至る投資ニーズについて、一義的に公的資金を使い、民間投資の呼び水とすべきだとの考えを示した。会議では、二酸化炭素(CO2)排出量を削減しつつ、中国や米国との競争に勝つ方法について議論した。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ前総裁は9月にまとめた報告書で、EUが世界的な競争に勝つためには域内総生産(GDP)の最大5%に相当する年間8000億ユーロ(8708億ドル)の投資が必要になるとの推計を示していた。

財務相らは、度重なる危機により公的資金は減っており、この投資額を公的資金だけで賄うのは無理だと指摘。限られた公的資金は「前向きな余波が期待される分野に民間資本を動員するための触媒として使うのが最善だ」との見解を示した。

具体的には、プロジェクトの中で最もリスクの高い部分に比較的少額のEU資金を投入し、もっと安全で利益の出る部分に民間投資をいざなうとしている。

財務相会議は、EU加盟国の住民4億5000万人全員に恩恵が及ぶサービスとインフラにEUの資金を使うことにも前向きな考えを示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=反発、アマゾンの見通し好感 WBDが

ビジネス

米FRBタカ派幹部、利下げに異議 FRB内の慎重論

ワールド

カナダはヘビー級国家、オンタリオ州首相 ブルージェ

ビジネス

NY外為市場=ドル/円小動き、日米の金融政策にらみ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    必要な証拠の95%を確保していたのに...中国のスパイ…
  • 7
    海に響き渡る轟音...「5000頭のアレ」が一斉に大移動…
  • 8
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 9
    【ロシア】本当に「時代遅れの兵器」か?「冷戦の亡…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中