ニュース速報
ビジネス

ベネズエラ、増産体制整備へ油田会社を活用 米制裁緩和受け

2023年11月07日(火)10時35分

ベネズエラ国営石油会社PDVSAは、米国による石油・ガス部門への制裁緩和を受け、国内生産を復活させるために必要な機器や油田サービスの確保に向け国内外の企業と交渉している。写真は、ベネズエラ・マラカイボ湖近くの油田での掘削作業の様子。2022年10月14日に撮影。(2023年 ロイター/Issac Urrutia)

Deisy Buitrago Marianna Parraga

[カラカス/ヒューストン 6日 ロイター] - ベネズエラ国営石油会社PDVSAは、米国による石油・ガス部門への制裁緩和を受け、国内生産を復活させるために必要な機器や油田サービスの確保に向け国内外の企業と交渉している。関係筋が明らかにした。

米財務省は10月、ベネズエラ石油・ガス部門との取引を半年間認めると発表。マドゥロ政権と野党勢力が次期大統領選を巡る協定に合意したことを受けた。

ただ、エネルギーサービス会社ベーカー・ヒューズによると、ベネズエラで稼働中の掘削リグは2014年に80基以上あったが現在は1基しかなく、専門家は早期生産拡大に大きな障害になると指摘している。

野党の大統領選予備選を巡る問題が原因で米国が取引許可を更新しない恐れもあるため、PDVSAは国内に保管されているリグや、部品不足で休止しているリグを再稼働できる油田サービス会社をまずは見つける必要があるという。

ペドロ・テレチェア最高経営責任者(CEO)は7月のプレゼンテーションで、2万7966本の油井を復活させ、生産量を日量170万バレル引き上げることを目指す考えを示していた。

今年の生産量は78万バレルで、これだけの増産を実現するには最長10年間の集中的な取り組みと持続的投資が必要になりそうだ。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ノーベル平和賞、ベネズエラの野党指導者マチャド氏に

ビジネス

ウォラーFRB理事、労働市場弱いが利下げは0.25

ワールド

ガザ停戦合意発効、イスラエル軍が一部地域で撤退開始

ビジネス

デジタルユーロ導入、危機時に預金7000億ユーロ流
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 4
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 5
    50代女性の睡眠時間を奪うのは高校生の子どもの弁当…
  • 6
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 7
    史上最大級の航空ミステリー、太平洋上で消息を絶っ…
  • 8
    底知れぬエジプトの「可能性」を日本が引き出す理由─…
  • 9
    いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う…
  • 10
    米、ガザ戦争などの財政負担が300億ドルを突破──突出…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 8
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 9
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 10
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中